、まとめ
)
こあらの見た風景(要はブログ)
スタートしました。
2002年08月17日(土) |
ネジを巻いてくれた本 |
一人で本屋をぶらつくとき、つい探してしまう本があります。
語学春秋社という出版社の「英文法講義の実況中継」。
だから、本というよりは参考書というべきでしょうね。
この本をはじめて手に取ったのは、高校3年生の夏。
最近はこの会社もいろいろな実況中継シリーズを出し、
別の会社も似たようなコンセプトの参考書を出しているが、
当時は、この本とあと歴史物と現代文、古文くらいかな。
それはさておき、
この本の最初のページにある下の英文。
This is all the scientist can do.
当時の僕、この文が訳せませんでした。
いやしくも、田舎とはいえ進学校にいる3年生で、
ましてや、旧帝大クラスの法学部を志している受験生が、
中学生で習う関係代名詞の構文を理解していないんですから、
あまりのバカさかげんに失笑が出て当然かもしれません。
実際、試験を受けても国語と日本史、化学と数学は合格基準には
いたものの、英語だけは平均点ギリギリで、
ほかの科目でも穴埋めできないくらい。
だから、いつも何とかしなくちゃと焦っていたけど
どうしようもなくて、苦しんでいたときに手にしたのが、この本でした。
「僕は、こんなところがわかっていなかったんだ。」
この本を手に、最初から勉強をはじめました。
「わからないところがわかってないんだぞ」、そんなことをいわれた気分で。
結果としては、現役時代の受験には間に合わず、
成果は、浪人時代の受験勉強をはじめた頃に出始め、
1浪の受験本番には間に合いました。
そして、大学に入り、柴とであい、結婚。
会社に入って、海外派遣の候補生として選抜され、
代表電話に英語でかかればまわってくるし、
(あたふたした対応ですが)
英文レターが届けば、斜め読みして内容を教え、
英文契約書にコメントをつける・・・
今の自分を10年前の僕は、想像していたでしょうか。
そんなわけで、いまでも一人で本屋に行くと、
学習参考書のコーナーへ行き、その本にぱらぱらっと目を通す。
愚直なことからこつこつと積み上げていくことの大切さに気がついた、
昔の自分を思い出すのでありました。
*なんとなく照れくさい・・・