村上春樹「海辺のカフカ」読了しました。
読み終わった後の率直な感想としては、 もう少し続きが読みたい、です。 家出を終わりにして、東京の中野区に戻ることにした カフカ少年や死んでしまったナカタさんのその後が知りたい。
物語のキーマンであるカフカ少年とナカタさんは 結局、話の中でクロスすることがありませんでした。 各々、佐伯さんや大島さんとは出会うんだけど、 両人が出会うことはないままでした。
ナカタさんはカフカ少年の代わりに彼の父なるものを殺し、 母なるものを元のあるべき場所に戻す役割だったけれど、 カフカ少年とナカタさんは二人で一人だったのかな。 だから出会わないというか、出会えなかったのかなー。
ナカタさんの旅に途中から付いてきたトラック運転手の星野青年が ナカタさんから猫と話す能力を受け継いだようだし、 彼の今後も気になる〜。やっぱり、もう少し先の世界のことも 読んでみたかったなぁ。上中下巻の構成でも良かったくらい。
以前、読んだ時よりずっと好きになりました。 こういう再発見があったりするから再読するのも良いものだな。
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