| 2016年09月13日(火) |
善も悪も得体が知れない |
「モダンタイムス」読了しました。 いやー、面白かった!最後のほうは 200ページくらい、一気に読んでしまいました。
最初のほうこそ殺し屋よりも怖い妻からの仕打ちだったり、 得体の知れない会社から発注された仕事の理不尽さだったりが、 息の詰まりそうなほどの閉塞感で、なかなか読み進まなかったけれど、 国家の陰謀めいたものが出てきた辺りから面白くなってきました。
上手く言えないけれども、「悪」ってこういうものだよな、 ってのが読み終えた時の素直な感想です。 指差してお前が悪い!って言えないのが集団の怖いところだし、 逆に考えれば、隠れ蓑にもなるのでそれを利用している輩もいると。
初期の伊坂幸太郎の作品は勧善懲悪の結末のものが多くて、 スカッとした読後感がありましたが、「砂漠」「魔王」辺りから そういう傾向がなくなってきたし、「モダンタイムス」もあやふやな結末です。 なので、好みが分かれる作品だと思われ。
でも、作品の中で井坂好太郎が言っていたように、 人生は要約できないし、大事なのはその要約できない部分なのと 同様に小説も大事なのは結末じゃないと思うので、 読んでる間、楽しかったらそれで良いのかもしれないなー。
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