「イノセント・ゲリラの祝祭」海堂尊
これまで東城大付属病院が舞台でしたが 今作では霞が関にその舞台が移り、 主人公も田口なのか、白鳥なのか、はたまた違う人物なのか、 というくらい視点や場面が目まぐるしく変わります。
それに加えて「ジーン・ワルツ」や「極北クレイマー」といった 他の作品とのリンクする描写もあったりして、 縦にも横にも広がりと深みのある物語になっています。
だけど、これまでの医療やミステリー的要素は薄く、 むしろ政治や官僚の世界に焦点が当てられているので、 今までのシリーズの雰囲気とはちょっと毛色が違うかも。
国民のほとんどが死因不明の社会になる、 というのは嘘みたいだけれど、確かにそうなるかもなぁ。 病気だったらまず直接の死因なんて究明しようとは思わないもの。 それに日本の場合、死んだらすぐに荼毘に付してしまうし。
医療について死について、色々考えるきっかけになりそうな本でした。
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