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2005年05月07日(土) 萌え探しの旅に出ます

 コミティア72のレポートは、ちょっとおいといて……ですね。
 今日は娘どもの幼稚園のある日でしたから、朝久しぶりにばたばた起きて弁当作って、なんとか送ってったですよ。
 二人を追い出したら家の中には私一人になるわけです(正確には間違いであり、夜行性の旦那が就寝中)ので、すごーく静かな部屋で(正確には間違いであり、夜行性の旦那のいびきをBGMに)もくもくと昨日getしたドジンシを読みふけりましたとさ。

 イベントの後、というものは。
 人はどちらかに傾くと思うのです。
 イベントのために死力を尽くし、やり遂げたやり遂げたぞー!と拳をたかだかと天に突き上げたのち、そのまま倒れて燃え尽きたぜ真っ白な灰になったぜ、というタイプと。
 他人様の素敵本エキスを体中に浴びまくり、あああどうしよう私もこんな素敵本を書きたいわ作りたいわやる気ムンムンだわ燃えてきたわムハー!とばかりに鼻から蒸気を吹き出す某芸人みたいに人間ボイラーと化する、というタイプと。どうでもいいけどやる気ムンムンってなんか違うと思う。

 今回の私は、前者の匂いを残す後者って感じです。
 ボイラーになりたいんだけど、ちょっと燃焼率悪くて青い炎になってない感じ。

 いいもん読みながら、ね。
 自分の姿を思った。自分の書いたものを思い出した。






 私の小説、萌えがねえよ……





 以前に私、言いました。人生、萌えがないと老け込むって。生涯萌えてたら絶対若いのよって。
 イベントで手に入れた本、読む本読む本、ああああ作者の萌えがはみ出ているうぅぅぅ。

 創作ですから。パロや二次創作ではないですから。
 嫌みなくらいの、あからさまな萌えではありません。
 作者様みな、自分の愛するもの(=萌え)を、素晴らしい作品として昇華なさっている。
 でもでもわかるんです。素晴らしいから、わかるんです。好きだから、書くんです。

 こんなシチュエーションが好きだ!
 こんな台詞を言わせたかった!
 こんな格好をして欲しい!
 こんなブツがこんな風に!



 私の作品、なんだか萌えに関してはすごく地味だと思った……。


 今回の新刊。true colors 2 Spring!なのですけども、中身3作品のうちの1つはすでにwebにありますので、読まれた方もおられるかと思うのですが。
 主人公弥生を、ごつい少年ゴリくんは大きな一方通行の愛で包むんですよ!(ちょっと大げさ)
 萌えてないでもないです。一方通行ってわかっていながらの愛(っぽいもの)、ゴリの性格に、作者として萌えてないわけではないです。強調。

 でもなんかちょっと地味。
 
 残り2作品(「対岸に花霞」の方は、そのうちwebに載せます予告。「ミント」は本のみです)でも、劇的なナニカが起こるわけでもなく。

 地味だ地味。
 おらは年を取ったのか。そうなのか。そうなのだ……ろうなぁ。枯れてしまうよ……今月にはさんじゅーさんか……ははは……




 ダメだよ奥さんそんなんじゃ!




 私はだらだらと書くことを覚えてしまったようです。現代のお話を書く上で、私はいつも「すごく普通の人たちを書く」というのがコンセプトにいつもあって、普段の生活で萌えーという言葉を使わない人たちを主人公に据える、という形が出来つつあります。
 ……もうその時点で自分と離れてるし。
 多分その所為だ。ドージン、ねらー、廃人、そういった言語の意味を少しも知らない人たち、ゲームもアキバもネットもいまいち興味なし、聞く音楽はとりあえずあゆとオレンジレンジ、ネイルアートの輝く爪でギャル文字駆使したケータイメル打つ女の子たち。

 よく考えたら彼女たちに萌えねえや自分。(すごくダメじゃん)

 もしかしたら猫耳とかの方が萌えるのかもしれない、と思った。
 3秒後にそういう話は書けないと思った。

 どうしたらええんじゃ。



 しばらく、自分の萌え探しの旅に出たいと思います。










 血。
 血か。血まみれ。
 したたる血。うん。いいな。
 傷、じゃないの。私の萌えどころは「傷」ではない。
 痛み、より、狂気。
 そして、悦び。そこに、愛。

 ああやっぱり。私そっち方向好きなんだったっけ……
 忘れんなよ……
 そんでもう旅は終わったのかよ!


 ティアレポはまた次回に。


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