言葉的遊戯
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それは遡ること、4年ほど前、のびぃがまだ営業さんにはなってなく、 お店で店長をしていた時代の話・・・。
「めっちゃ綺麗な子がおるねん!」 ってポセイドン(こいつとは15年近い友人なんだけど)がいうもんで、 コンパに行くことになったのびぃ。 というよりは「かわいい子、紹介せえや」なんていってそれを待っていたのびぃ。
日時は12月のクリスマス前あたりに設定され、 3人vs3人の典型的コンパが実現することになった。 僕はその日、花園でラグビーを見てから難波まで出て集合に向かったんだけど、 ラグビーシーズン=寒い、が絵に描いたような日で、とりあえず寒かった。 試合を観戦し終えて、途中で軽く食事をとってから、難波へ・・・。
めっちゃかわいい子って聞いたら、こっちはやっぱりやる気まんまんなんだよね。 さて、集合してみて、目の前の女の子達を見て、 ポセイドンが「めっちゃかわいいで」って言っていた女の子が誰であるかはすぐに分かった。 まあ、男的に言うと、「顔ヨシ!、身体ヨシ!」ってやつ。 見事なプロポーションに、綺麗な顔立ち。 こんな子、今までコンパであったことなんてないよ〜、なんて思いつつ、平静を装う。 でも、どこか引き気味の自分を感じる、のびぃ。 理由もちゃんとわかってる。
「整いすぎてるのは、完全に苦手コースなんだよね」
どっちかっていうと、何かが抜けていたりしてるほうが自分を解放しやすいんだよね。 なもんで、当然のことながら、機関銃のように喋り捲るはずが無口なのびぃ。 連れの女の子達も、ポセイドンと面識があるのか、会話はもっぱらポセイドンと女子。 そこに割り込む、ピロシ(こんなところまで登場!)
のびぃ、最初から飛ばして、ビールを飲む。なんでかわからんがそうでもしないと 場が落ち着かないような気がしたんだろうね。 大ジョッキに2杯ほど飲んで、さらに間髪いれずに「日本酒、冷で」。
「寒いんですよ、旦那、なんで冷なのさ???」
とのびぃの理性はそう語り掛けたに違いないが、そんなのは関係なし。 ぐいぐいいってます。でもね、こういうときはさらに自分に拍車がかかって、 誰とも会話さえ成立させずに飲む、飲む、飲む・・・。
さすがに心配したポセイドンやピロシが声をかけるが、「何が悪い」ってありさま。 もちろん、女の子たちも引いちゃいますよね。
日本酒冷を堪能して、さらにウイスキーロックに手を伸ばすのびぃ。 居酒屋で飲むペースじゃありません。 結局、のびぃ、箸を割ることなく、3時間程度のコンパを終了!
「はて、みんな盛り上がったのかい?」
まるでそんな感じ。勝手にかやの外に出ていってしまったくせね。 美女が声かけてくれたので覚えている一言。 「本当に大丈夫?」 それは覚えてる。完全に酔っ払っているというか、酩酊だね、これは。 まあ、そんなこんなで「夜は今からだぁ〜」って雄叫び上げようなときに解散。 「おまえ飲み過ぎやぞ」 ポセイドンは酒を飲まないから、めっちゃしらふでのびぃにいう。 酔っ払いにしらふでマジなこというなよぉ〜。
「俺は歩いて帰る!」 突然、のびぃ、ほえる。 「何いってるんや、ここから歩いて帰るなんて」 「歩いて帰るいうたら、歩くんじゃ!」
のびぃに折れる、というより、のびぃにあきれるっていうのが本当かな? 仕方なしに難波から歩いて帰ることに。一応予定時間2時間30分程度。 しぶしぶ歩く、ポセイドンとピロシ。 酩酊した男は普通の男より歩くのはもちろん、遅い。 そして、変にいろんなものが目に入ってはそれに興味を抱く。 もうただの子供です・・・。
ふらりふらりと歩いて帰る中、ピロシがコンビニでボトルワインを買おう!って 言い出して、買いに行くことに・・・。 しかし、所詮コンビニワイン、安い酒だから、酔いはもっとひどくなるはずです。 さらに「つまみだ!」なんていいながら、6Pチーズまで・・・。 ボトルワインを片手に、酩酊しながら歩くアホ。 ピロシも結構酔っていて、こいつも酩酊して歩くアホ。 そして、酒が入っておらず、仕方ないなって顔して、平行して歩く常識人ポセイドン。
ふらりふらりと歩いてようやく旧淀川あたりまで・・・。 「つかれた・・・」 のびぃのわがままで一向は歩みを止め、休むことに・・・。 そしてそこから「説教事件」の幕が開けるわけです・・・。 (しかし、前説長すぎるな・・・)
ベンチに腰掛けて、のびぃは語り出しました。時間は実に丑三つ時! 「オレさぁ〜・・・」 で始まり、延々と身の上話。 「誰も俺の魅力なんてわからないんだよね〜。オレなんてさぁ〜」 ちょうどその頃、恋に悩む頃だったのね。 で、自分に自信がなかったりしたもんだから(モテる男だったらこんなのないんだけどね)、 勝手に凹んだわけなのね。 (まだ告白も何もしていない時期だって言うのに、勝手に自分の自信をなくし、落ち込むのびぃ)
「オレのいいところなんて、ないんだろうなあ・・・、わかってもらえないんだろうなぁ」 そういった瞬間にポセイドンに火がついた! 「おまえにいいところがないわけないやろ!アホ!」 のびぃ、一気に酔いがさめます。 「自分で分からないからそういうのはいいんと違うか?見てる奴はちゃんと見てるやろ!」 すごい剣幕です。それから、切々と叱られました。 寒い中、酔っ払いのびぃは、しらふポセイドンに、人間ってのは個人のいいところを それぞれ絶対にもっていて、それは必ず誰かが見ているし、見てもらえないわけがないってのを お説教されていたわけです。まあ、そうですよね、彼のいうとおり。 自分のいいところなんて分かってしまったら、ただの打算的な人生になってしまって、 全然楽しくないだろうからね。 それよりは自分のことをどうしてこんなに好意的に見てくれるんだろう?とか思って 自分を追及できるほうがいいはずだものね。 ポセイドンの一言でのびぃはかなり救われた気がします。 その数週間後にちゃんと思いを伝えるべき人に伝えることも出来たわけですからね。
しかし、そういう「ああ、ええシーン・・・」って時にひとりだけ場違いな奴がいました・・・。
「あのさぁ〜、降りられへんのやけど・・・」 その声は、まさしく!、・・・ピロシです。 彼はのびぃが叱られている間に、暇だったんでしょうね。 思わず河川敷の木によじ登ってしまい、そして降りれなくなってしまったんだね。 あきれるポセイドン、口あんぐりのびぃ。
結局僕らが家にたどり着いたらもう4時前でした。 時間はかかったけど、いいものは得られたんでしょうね。
ちなみに、紹介してもらった美女はその後、ポセイドンのとこのカップルと一緒に 2vs2でスキー・スノボにいき、まさしくのびぃは美女独占!でいってましたが、 あえなく陥落、というか、完全に脱退。 確かに綺麗だし、ナイス・バディだし、文句の付けどころはないのかもしれないけど、 全然会話があわないっていうか、できないっていうか、こっちの会話には合わせてもらえない、 そんな感じでした。誰とでもコミュニケーションを取れると思っていたのびぃには いささか難しい相手だったのかもしれないけどね。
人生はどこでどんなターニングポイントがあるのか分からないものです。 のびぃはある意味で、ポセイドンにいいこといってもらって、考え方は変わったろうからね。
★昔の僕はこんな日々を送っておりました!★
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