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金糸雀...無法地帯 DiaryINDEX|past|will
ばーい、金蝉。(笑) ああでも切ないね。 どうしよ、 腕もげてたーっ…!(ボーン) <追記> よっしゃ、啓介さんドリーム。 - 057.小さい頃は - 「おー、いたいた。」 「れ?おにいちゃん…。」 春休みゆえかごろり、とソファに寝そべる妹を発見すると手招きをした。 一緒に食べていたパンをジュースと一緒にごくりと飲み干し、とててと近づいた。 きょとり、と目を丸くして見上げる。 「今の時期って溜まったレポートに追われてると思ったんだけどなあ。」 さらりと言ってのける妹に、「ぅっ」と小さく声を洩らす。 それを見た所、自分よりも始まりが早かったくせして未だ手をつけていないのだろう。 「ったく。そういうお前は終わったのかよ?」 はあ、と肩を下ろし「生意気」と小さく呟くと目を半眼にして見下ろした。 「もちろん!」 ぐっと親指を立て、にんまり笑顔で返した。 ごぉおーんと何かが落下してきたのを感じる。 あいかわらず痛い所を抉られてばかりな兄・啓介だった。 「だーっ、そんな話をしに来た訳じゃねぇ。」 ぶんぶんと首を横に振りかしかしと後ろ頭を掻く。 「なんの用なの?」 課題よりも大事なこと。 大体の見当はつくがあえて口にはしない。 「洗車手伝ってくれ。」 と、一言。 そして、 「やだ。」 と即答。 「…………てつだ」 「いーや。」 むぅう、とお互い部屋の出入り口で突っ立ったままの睨み合い。 片方、 「一人でやるよか早く終わんだろ。」 ちなみに、愛車のFDへは滅多に他人には触れさせはしない。 が、やはり出来愛の妹は別らしく、 『いつも乗せてやってんだから洗車くらい手伝え。』 ということらしい。 もう片方。 「服に洗剤ついたら落ちないもん。」 ときっぱり。 お気に入りだから、ということらしい。 「…昔は言う事聞いてくれたんだがなあ。」 じぃいいっと見下ろし、ぐぐぅっと頭に手を置く。 「ゎっ…!?…もぅ、子供の頃の話でしょーっ!!!」 ぽかすか、と駄々っこぱんちを繰り出してもリーチの長さに拳は届かない。 「子供だー?今だってガキだろーが、お前は。」 きししっと無邪気に笑う啓介。 上の兄・涼介いわくは「二人とも同レベルだ。」と笑う。 からかう兄とからかわれる妹、考えていることは案外似たようなもので「同レベル」。 そういうと、二人とも「ぇー?」とか「はあ?」とか文句の声ばかり上がるが。 父と母も、同意するように首を縦に振った。 「むぅーっ、啓介おにいちゃんよりは大人ですぅっ!」 むきょーっと尚も繰り出し続ける。 が、 「あ。」 と啓介の一言に、ふと動きを止め「何?」と見上げる妹。 その隙に、 ふわ と、躯が宙に浮かぶ。 どうやら肩に担がれたらしい。 きょとりとしていると妹の自室に連れて行かれ、下ろされた。 「出てくるまで待ってっから、着替えて出直して来いよ。」 「今日はしつこいなあ」、などと疑問に思ったりもしたが…。 「な?」 と、子供みたいに無邪気な笑顔で念を押されてしまえば、 ぐぅの音も出ずに、 「…わかった。」 こくり、と一つ頷いてしまう。 [ 私って、すんごい啓介おにいちゃんに弱いよ〜っ…。 ] もちろん、涼介の笑顔にも弱いのだが。 今は啓介のことで頭がいっぱいに満たされ、 顔に熱が灯ったのを知る。 部屋に入るとずるずると扉に背を預け、顔を覆い隠した。 「………後で水ぶっかけてやる。」 そう小さく悔しげに呟いたのを啓介は知る筈もなく、 嬉しそうに妹が部屋から不服そうに出てくるのを楽しげに待っている。 煙草の紫煙は二人のゆっくりと過ぎる時間を見守る様に揺らめいていた。 恐らくは、洗車現場はシエスタの涼兄洗車イベントの様になったかと。(笑) それがイメージですよ、私的には…!(愛) ぶっかけてぶっかえられて、びっしょりで、風邪引いたら、 なぜか啓介さんが涼介さんに怒られている。 とか。(萌)
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