昨日は、夫が、有楽町で研修があったようで、 会社帰りにプラプラ電車に乗って迎えに行きました。
東京ミレナリオを期待して行ったのだけど、 なにげにまだ始まってなかったのね! 残念ー すごいきれいなんだよね。見たかったな。
「ミレナリオ」といえば、 そういや昔、おんなじような、 神戸の「ルミナリエ」なんてのも見に行ったことがあります。
昔、トシトシ(現夫)に片思いしてた頃、(笑) 「クリスマスに、一緒にお食事に行きませんか!」と 勇気を振り絞って、誘ってみたところ、
「じゃあ、星空の元、一緒にあんまんを食べよう」という 思いがけない返事が返ってきました。
そういえばトシトシは、のどが渇いているのに、 缶のお汁粉ドリンクを買っちゃうほどのあんこ好きです。
・・・なつ、実は当時、大のあんこ嫌い。 でも恋する乙女、そんなことは絶対言えません。 ちょっぴりヒキツリながら、「う、うん!」と答えたのでした。
確か、その約束をしたのが、クリスマス1週間前。 どうしよう、どうしようと悩んでいると、 急に、学生時代のお友達、 「しげみちゃん」を思い出しました。
しげみちゃんは、昔から大のあんこ好き。 アンパンを食べながら、 「あんこ嫌いなんて、人生の半分損してるよ」 と、いつも学校で言われていました。
・・・しげみちゃんは当時、神戸に住んでいました。 すぐに電話して、事の次第を相談すると、 「分かった。じゃあ今度神戸においで!」
なつは、すぐ次のお休みに、新幹線で神戸に向かいました。 1泊2日、あんの修行です。 神戸ではちょうどルミナリエの真っ最中でした。
神戸の駅では、しげみちゃんが迎えにきてくれていました。 そのまま近くの喫茶店に入ると、 いきなり容赦なく、あんこパフェを2つ注文されました。
それまでの24年間、ずーっと大嫌いだったのですが、 仕方ありません。半泣きでようやく完食しました。
そのまま神戸観光をしつつ、 お汁粉、大福、おはぎなどを買い込み、 本当に1泊2日、ひたすらあんこばかり食べていました。
無理やりでも食べていると、 不思議とあのアズキの香りにも慣れてきます。
帰りの新幹線では、車内で食べるようにも大福を渡され、 そして、1通の手紙を渡されました。
「これは、トシトシに渡してね。」
あんこの旅から帰った翌日、ついに運命のクリスマスイブです。 とりあえず串焼きやさんに連れて行かれ、 もしゃもしゃ食べながら、その手紙をトシトシに渡しました。
すると、その手紙には、大きく、
「あん3級」
と書いてありました。
なつがこの神戸の旅で、どれだけのあんこを食べたか、 反応がどのように変化していったか、 知らないうちに、こと細かく記してあり、
最後に、
「西のあん師から、東のあん師へ。 いつの日か、あん対決をしましょう。」
とありました。
トシトシは、なつがあんこが嫌いだったことを、 そのお手紙ではじめて知り、
「あんまん食べよう」という軽い一言のせいで、 神戸に修行まで出ていたことを、 とても感動してくれました。
その夜、約束通り、 星空の元、一緒にあんまんを食べました。
実は修行では、肝心のあんまんは未経験で、 かなり緊張の一瞬だったのですが、 ほかほかのあんこは、大福よりもずっと食べやすく、 本当に美味しくいただけました。
数年後、トシトシと2人で神戸に行き、 東のあん師と、西のあん師に挟まれ、 3人で一緒に、甘味喫茶で水羊羹を食べました。
・・・今になって思えば、 しげみちゃんはすごいキューピッドだったのかもしれませんね。
今でもトシトシの引き出しの奥には、 「あん3級」の認定書が大事にしまってあるのです。
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過去の今日の日記
2003年12月16日(火) おじさんの岐路
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