2004年03月12日(金)  水槽で癒されてる?


気が付くと、オハグロベラの様子が変です。

いつもはギラギラしていかにも「発情期」だったのですが、
端のほうで大人しくしていました。

良く見ると、表面が少し荒れています。
ヒレもかじられている様子。

・・・誰の仕業だろう。


ちょっと水槽から離れて見ていると、状況がわかってきました。
犯人は、大きくなってきたオキナメジナです。

これはヤバそうだな、と思い、すぐにメジナを隔離しました。


隔離といっても、キンギョ掬いのように簡単ではなく、
ものすごいスピードで逃げ回るわけですから、バトルです。

水槽の中の飾り付けを全て取り出し、
仕切り板を入れて、狭いエリアに追い込んで捕獲します。


メジナと、大きいオヤビッチャを、ろ過層にとりあえず入れました。
でも、オハグロベラのケガは結構ひどいようです。

今朝になり、オハグロベラはふらふらと泳ぎ回るようになりました。
でも、泳いでいるというより、水流に流されてるといった感じです。
とても、心配です。


うちは磯の魚を飼育しているせいか、大きくなると気性が荒くなります。
その日は、いつも突然です。

おちびさんだと思って、かわいがっていたこが、
ある日突然、強暴な性格に豹変します。
その境目がなんなのか、いつも不思議に思います。

ついこないだまで、メジナよりオハグロの方が断然威張っていたんですから。




ところで、家に水槽(特に海水魚)があるのは、癒されるね、と良く言われます。

私は正直、あまりそうは思いません。
この90cmの世界は、そんなに甘いものではなく、
自然の厳しさや、海の偉大さを見せ付けられる、社会勉強の場だと感じます。


例えば、同じ種類の魚を数匹入れると、よくケンカをします。
その種が残り1匹になると、長生きするのです。
それは、丈夫な種を残すための、本能なのだろうと思います。

人間だったら、どうでしょうか。
「弱者は守る」
あたりまえのことですが、自然界ではそんな甘い考えは通用しないのでしょう。
生きることの厳しさを、水槽の中で色々学びます。


でもその中でも、美しく、かわいらしい生き物たちを見て、
長生きさせて、なついてほしいと思うわけです。

そして、水や、エサや、照明や、殺菌などにありとあらゆる研究をし、
色々な壁にぶち当たるごとに、
海の偉大さを考えさせられるのであります。


水槽がある生活って、日々結構心配事だらけなんですよ。
ま、仕事を忘れる瞬間という意味では、癒されてるのかもしれませんけどね。


海水魚は、ホントに難しいのです。

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