いただきます。...じゅん

 

 

午前0時のイタリアン - 2001年11月10日(土)

まーさんとケンカをした。
理由は簡単にしてややこしい。
私のやきもち。でも顔に出すまいとぎりぎりまで我慢して
大爆発するという良くない経過をたどる。

1人前だけ食事をつくって、おめかしして出かけた。
いくあてなんてない。
泊まるところも、飲み歩くお金も。
だから、必ず家には帰る。
でも「今」家にいたくないと思う。

お化粧した。とびきりのランジェリーにお気に入りの服。
うろうろしたあげく、結局最寄駅まで戻ってくる。
23時。
朝までファミレスで時間をつぶそうと入って、本を開いた。
今日はサッカーがあった。
toto大会を二人で運営しているのだけど、考えてみたら
私は今週分の仕事をしていない。
どうしよう。
それは言い訳だったのかもしれないけど。

彼から携帯メールが届く。
優しい口調なのが余裕しゃくしゃくで悔しい。
「ファミレスにいるよ。近所の」
何通目かでやっと返事を返した。負けた気分。
まもなくまーさんがやってきた。

お金がなくてライスコロッケだけつついていたのをみて
ピッツァを追加オーダーしてくれた。
お昼を食べてないのもばればれだ。
怒りもせずにまーさんは淡々とサイトの話をした。
おなかがいっぱいになったら、わたしの怒りも収まってしまって
一緒に家に帰る。

まーさんの手につかまって引っ張る。
帰りたくないんじゃない。ちょっとした意地悪。

「グラタン美味しかった」
まーさんの分だけこれ見よがしに用意した、グラタンとマカロニサラダ。
なのにそう言われて申し訳なくなる。
意地悪な気持ちで作ったグラタンは多分、
口を火傷しそうなグラタンだったに違いないのに。
熱くて、じゃなくて。
怒っておろす大根が辛いみたいに、悪い気持ちが流れ込んで。
私のたべたピッツァとコロッケは美味しかった。

「こんど、ライスコロッケ作るね」
「うん」
私はこの人にかなわない。
お釈迦様の手の中の孫悟空みたいに。
そんなときが一番、年の差が悔しいと思うとき。
そして、反面どこかほっとするとき。


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