Opportunity knocks
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2002年03月28日(木) 真夜中の電話なんてだいっきらい

夢を見ていた。
夢の中でわたしは机に向かって、何かを書いている。
ふと後ろを振り返って見ると、死んだはずの父親が立っていた。
「何を書いてるんだ?」 と父親は言った。
「小説を書いてるの」 とわたしは言った。
しばらくするとどこかから電話のベルが聞こえてきた。
家の電話器からでは無く、どこか隣家で鳴っているベルの音だった。
隣家の人が電話をとって、何かを話している。
あまり良くない知らせだったようだ。
悲嘆にくれたような隣人の話声が聞こえてくる。
すると、まもなくまた電話のベルの音が聞こえてきた。
今度はすごく近くで聞こえる。
家の電話だろうか?
電話にでなきゃ、と動いた瞬間、現実に引き戻され目が覚めた。

実際に電話のベルがなっている。
時計を見るともう1時近い。隣をみると連れ合いはまだ帰宅してなかった。
ぼんやりしながら受話器をとった。
連れ合いからだった。

「たいへんなことが起きた」 
緊迫したような落胆したような連れ合いの声がきこえた。

「なに? たいへんなことって」
ぼんやりしている頭を無理に働かせながらきいてみると、どうやら車上狙いにあったらしい。警察にいって被害届をだしてきたという。
車の中に置いておいたノートパソコンと現金を盗られたと連れ合いは言った。

・・・よくわからない。。
まだ頭がぼんやりしていて話がうまく入ってこない。
話を聞きながら順を追って、ゆっくり考えた。

ディズニーシーから帰ってきたその日の午後おそく、連れ合いはノートパソコンに使う外付けのMOドライブを買いに街へ出掛けた。(ノートに入っているイラストレーターやフォトショップのデーターが重くなってパソコン内の容量が少なくなったため)
そのあとミレー展を見に行き、知り合いの店で食事をし、車を止めた駐車場に戻ってみたら、車内が荒らされノートパソコンと買ったばかりのMOドライブと現金の入った封筒がそっくりなくなっていた、という。

・・・・ちょっと待って下さいね。
現金が入った封筒って何ですか?
嫌な予感がした。

「おまえの大学の学費、銀行から下ろしてきたやつそっくりそのまま盗られちゃった。。。」

とられちゃった、って・・・・。

それ以上何もきく気になれず、ぼう然自失のまま受話器を置いた。

そんなわけで、今我が家はたいへんなことになっている。
連れ合いは落ち込んでるし、わたしは怒り心頭状態だし。。

パソコンはまあわかる。ノートとはいえ、あんな重たいものを持って
繁華街をうろうろしたくはないものね。
が、しかし、かなりまとまった現金をなんで車の中に置きっぱなしにしておくんでしょうか? ・・・理解に苦しむ、ほんとに。
連れ合いは結構こういうところがある。
ふだんいろんなことに気を付けてる(と自分では思っている)人だけど
小さいミスをあまりしないかわりに、ここぞというときにかなり致命的なミスをするのだ。

今回のミスはかなり手痛いミスになってしまった。
連れ合いは学校関係のデーターをまた集めなくてはいけないし、
わたしはわたしで、1年分の学費および新しいノートを買う(もちろん買うらしい)お金をどこかから捻出しなくてはならない。

ため息ばかりでて、呼吸困難になりそうである。

世の中って不条理だと思いませんか?


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