Opportunity knocks
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スクーリングのレポートを書く傍ら、 一月物語を読みはじめる。 とにかく漢字の多様さと難解さに驚く。 何もこんな凝った漢字を使わなくても、と最初は思ったのだが 作者の意図がわかってくるにつれ、だんだん気にならなくなった。 言葉や言いまわしは古いものを使っていながら、 このひとの書きたいものは結構新しいものなのだ。 今の現代人が持っている感覚みたいなもの。 そういったものをこういった難解な漢字を多用して表現する事に 何らかの意味をもたせたいのかもしれない、というのが最初の印象。 それにしてもアタマの良い人だなあ、と純粋に思う。
これを読むきっかけは、P☆氏がすすめてくれたことも大きいのだけど ハンセン病が取り上げられている小説だということも関係している。 ちらっと本屋で斜め読みした「日蝕」の中にも癩病という言葉があったけど、 このひとがどのように癩というものを書いてるのか、知りたかったし たぶんそれは、北條民雄とはまったく別の雰囲気をもったものに違いないと 思った。今はまだ全体の雰囲気をやっと理解した段階なので、読了後にどんな 感慨が浮かぶのか、楽しみ。
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