−最後の切り札−
INDEX − past − will
さらっと読んでしまった。良本の噂に違わずだが、和訳のタイトルがイマイチか。 読後感は『チーズはどこへ消えた』と似ている感じだ。 内容は似ても似つかないが、底にある「物は考えよう」な辺りからだろうか。 考えたように物事は動く、育つ。だから思いは崇高に穏やかに、そして強く。 綺麗事と言えば綺麗事だし、道徳の教科書みたいと言えばな内容。 言葉は平易でわかりやすく優しく諭してくれている。詩集のようだと言っても(^^) どんな嵐にも揺らぐことのない、永遠の静寂の中にあるという穏やかな心を 表に出しておけと言う。そう内容は理解しやすいものだけれど、決して その実行は簡単ではないのだ。自分を穏やかに保ち、且つ気高く美しくあること。 人間の永遠のテーマであろう。だから読みつがれるのだろう。 私は生来のPessimist(笑) でも表にはそれを出さないように。と子供時代からここまで来た。 できるだけ家族に対し、友人知人に対し、仕事に対してはPositiveに立って歩いている。 それをこそ疑問に思ったりしたことはなくこれが私だと、インナーなギャップと付き合ってきた。 ところが背景や状況を最大に考慮しても、その間にある壁を簡単に蹴り破り、自分ですら触れたくない所に 無遠慮な程に入ってくる人と数年前に知り合った。今でこそ親友であり片翼であるような相手だけれど苦手だった。 それは一見、こういう穏やかな人間。大人物では決してない。どちらかと言うと気弱で頼りない。(コラ) ただこの人と一緒にいるとNegativeな部分が表に出る。(^^; 穏やかな感情の波があっさり時化になる。 これがとても嫌。今も疑問だらけだ。この人と共に歩かなければ、私はもっと穏やかに日々を暮らせる。 と言うことで、私は今まで自分を「ある程度出来上がった、分別のある安定した大人」だと思っていた。 けれどそれは八方美人に近いものであって、中身が伴わないと言うことを、この人と出会い、 さらに今日この本を読んで、もう一度考えさせられ、ぼんやりと見つめなおしたのでありました。 自己コントロールから生まれる正しい思い。それをしっかり抱きしめることが切り札なのか、 崇高でも何でもない思いを素直に持つ方が強い切り札になるのか、答えは当分出そうにない。
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