水野の図書室
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2017年12月25日(月) 三浦しをん『荒野の果てに』

タイムスリップするお話は面白いものが多い。
三浦しをん『荒野の果てに』も然り。
このお話は、タイムスリップするのがクリスマスという時期なのが、重要なポイントになっています。

卯之助と弥五郎が江戸時代からタイムスリップした先は、現代の東京。
地下鉄のホームで出会った里絵に連れられ、里絵のマンションへ。
そこで、里絵の恋人・徹も不思議な恰好をしたふたりから話を聞くことになります。

卯之助と弥五郎がタイムスリップする前にいたのは、嘉永6年の天草。
切支丹だと知られれば、殺し、殺される歴史がありました。


軽快なリズム感でスラスラ読める作品ですが、深いものがあります。
心にのこるお話で、読後感がとてもいい。

クリスマスは祈りの日。

「X'mas Stories 一年でいちばん奇跡が起きる日」(新潮文庫)の掉尾を飾るに相応しい作品。
みなさんも読んでみてください。


水野はるか |MAIL
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