水野の図書室
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2016年04月08日(金) 夢枕獏『陰態の家』

「SF JACK」(角川文庫)11番目で最後の作品は、夢枕獏『陰態の家』。
作者名を伏せて読んでも、夢枕獏とわかるでしょう。
それほど、夢枕色。
陰態(いんたい)は鬼界。SFホラーですねぇ。

ある依頼を受けて訪ねた屋敷は、森の中の広大な敷地に建つ煉瓦造りの洋館だった──。

日常をふっと離れて、小説の世界に行けます。
陰気で不気味な世界ですが、読みやすいので、それほど疲れません。
ラストは爽やかでも何でもない。
そんなふうに、満足しながらも冷めた目でいられるのが小気味いい。


11のSF世界を1冊にした「SF JACK」。期待しすぎてはいけない。


水野はるか |MAIL
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