水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
「SF JACK」(角川文庫)11番目で最後の作品は、夢枕獏『陰態の家』。 作者名を伏せて読んでも、夢枕獏とわかるでしょう。 それほど、夢枕色。 陰態(いんたい)は鬼界。SFホラーですねぇ。
ある依頼を受けて訪ねた屋敷は、森の中の広大な敷地に建つ煉瓦造りの洋館だった──。
日常をふっと離れて、小説の世界に行けます。 陰気で不気味な世界ですが、読みやすいので、それほど疲れません。 ラストは爽やかでも何でもない。 そんなふうに、満足しながらも冷めた目でいられるのが小気味いい。
11のSF世界を1冊にした「SF JACK」。期待しすぎてはいけない。
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