水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2004年01月21日(水) 小沢真理子『天鵞絨屋』

女ひとりで切り盛りする喫茶店に、ビロードの古風なストールを纏った若い女が
来た時、店主は驚きます。なぜって、そのストールは自分の物だったから──。

興味深々な書き出しに手をひかれて、どんどん迷路をすすんでいきました。
プロットがやや複雑で、過去と現在を行ったりきたりですが、読みやすいので
苦にならないですね。(あんまり複雑だと挫折することあり)

・・不倫は哀しい。
不倫相手への憎しみが、その子供に向けられるのはゾッとします。
何年か前に、両親の留守中に幼い子供が火事で亡くなり、捜査の結果、
亡くなった子供の父親の不倫相手の放火だった──ということがありました。。
不倫に端を発した事件に、何の罪もない子供が巻き込まれるのは、憤り以上の
ものがあります。
不倫って、心身共に重労働なんですね…。不倫を扱った小説はいろいろ読んで
きましたが(この日記内を検索したら、22作品ありました)、『天鵞絨屋』は、
ものすごーく、重いです。フゥ〜〜〜 ← おなかの底から深いためいき


水野はるか |MAIL
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