水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2004年01月01日(木) 重松清『さかあがりの神様』

新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。


初詣に行きました。神様に、わたしの願いは届いたでしょうか。
「学問の神様」「商売の神様」「縁結ぶの神様」などは知られていますが、
「さかあがりの神様」がいる、って知ってますか?

さかあがりができない子供の前にあらわれる「さかあがりの神様」は、
さかあがりのコツをわかりやすく教えて、あっというまに、さかあがりが
できるようにしてくれるのです。

2004年最初に読んだのは、重松清「日曜日の夕刊」(新潮文庫)より
『さかあがりの神様』。さかあがりができない娘に特訓する父は、かつて
自分もできなかったときに、さかあがりの神様が来たことを思い出します。

さびしさが漂う父の子供時代の回想と、境遇は違っても、やはりさびしさに
健気に向かいながら鉄棒を握る娘の心模様が静かにふれ合い重なって
とても奥行きのある素敵な世界になっています。

読んで良かったと素直に思える作品。心はホッカホカ♪



水野はるか |MAIL
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