水野の図書室
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2003年08月02日(土) 阿刀田高『杳として』

「世にも奇妙な物語」です。
享保の時代、碁の強い若者が山で仙人と碁を打っているうちに、村では
時間がどんどん過ぎ、若者が帰ってきた時には、自分を知る者はなく・・。
まるで浦島伝説のお色違い、かと思いきや、話は興味深さを増しながら
大正時代、そして現代へとつながっていきます。

碁については、まったく何もわからないので、手元にある「日本まるごと
事典」(インターナショナル・インターンシップ・プログラムス、講談社)で
まずは、将棋と碁の違いを読んだら、将棋は、互いの駒を動かしながら
勝敗を競い合うゲーム、碁は、黒白の石を交互に盤上に置いて、相手
の石と空間を取り合うゲームなのだそうです。うーん、わかった?笑

碁がわからなくても、不思議な余韻を楽しめる作品。
なんだか、とても長い時間を旅したような気がします。
享保から大正、そして今? 
その時代その時代の碁に魅せられた男の目撃者になったような・・。


水野はるか |MAIL
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