人間ってうまくいかない。 自分がいて、それ以外のまわりの存在がある。 思うようにならないのが他人。 他人が集まって集団。 集団が集まって社会。 社会が集まって世界。 そんな世界の中のたった一つのことだって、自分の思い通りにならない。 だって自分以外は自分のものじゃない。
わかってたけど、錯覚する。 わかっているつもりで、錯覚している。 他人が自分。 集団が自分。 社会が自分。 世界が自分。
他人にさようなら。 集団にさようなら。 社会にさようなら。 世界にさようなら。
そうやって立ち止まったら思い出してみる。 涙で浄化なんてしないけど、一度涙で綺麗になってから立ち止まって考えてみる。
考えたって、わかんないことだらけ。 それが他人。 それが集団。 それが社会。 それが世界。
わかんなくて、探して、彷徨って、それでもきっと答えなんて出ない。 「自分」なんてものは、きっと最後までその本当の意味がわかんない。
ただ苦しむ。ただ悩む。 きっといつか忘れてしまうけど、それまでは苦しむ。ただ悩む。 楽しかったことの代償だけ、苦しむ。悩む。 代償も対価も何にもない世界なんてない。 信じたって、裏切ったって、それはあくまで「自分」と「他人」の違い。 主語を置き換えたら、どんなことだって幸せになれる。 それが世界にとって、社会にとって、集団にとって、他人にとって不幸なことでも。 それが世界にとって、社会にとって、集団にとって、他人にとって幸せなことでも。
自分の欲求も他人の欲求も、自分の願いも他人の願いも、何もかも一緒なんてない。 自分ではなく、あくまで他人だから。 自分以外は他人だから。
他人ばかりの集団の中で、社会の中で、世界の中で、それでも自分を主語にして生きていけたらいいな。
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