続・家族ゲーム






あの頃の夢

2005年09月23日(金)


いつもとはちょっと違う刺激が欲しくて、秋菜と二人、車に乗に乗り込んだ。西の街にある巨大ゴルフ練習場へ行くためだ。

まだ夏実が生まれる前、秋菜と何回かここに来たことがある。日本がバブルという幻想の豊かさに浮かれていた時代だ。24時間眠らない練習場。仕事が終わった深夜、取引先のオヤジたちとよくここまで車を飛ばしたものだ。

あの頃のゴルフ仲間は、もうほとんどいない。ある人は会社をたたみ、ある人は田舎に引っ込んだ。バブルがはじけた後の「失われた10年」が、僕たちからいろんなものを奪ってしまった。

誰のせいでもなければ、誰が悪いのでもない。何かが始まれば、何かが終わるということだ。だた時は流れて、人の気持ちも変わって、だけど僕はここにいて、あの頃と同じ夢を今も見続けているってことだ。

練習場内のレストランで遅いランチを食べてから、2時間ひたすら球を打った。今の課題を2つくらい頭に描きながら、あとはひたすら球を打ち続けた。理想のスイングを体に覚えさせるために。そして、あの頃と同じ夢を今度こそ叶えるために。

家に帰ると右手の薬指に水ぶくれが出来ていた。けっこう大きな水ぶくれで、ヒリヒリと痛い。秋菜に頼んで、針を刺してもらった。バブルがはじけて、痛みが引いた。



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春樹 | MAILMy追加


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