2003年12月01日(月) |
ブリジッド・フォンテーヌ |
お店でかけるCDをチョイスするのは、その時々の気持ちの変化や、その場にいらっしゃるお客さんの雰囲気で選んだりします。でもやっぱり仕事をするのに気持ちがいいのは体が踊ってしまうような音楽です。 さて、最近の私のハマりものは、ブリジッド・フォンテーヌが97年に出した「ル・パラス〜きらめきの部屋」です。
ブリジッド・フォンテーヌを聴いたのは私がまだ学生だった80年代です。曲は勿論、「ラジオのように」。1970年の曲です。 当時TAKEDAはフリージャズを聴きまくっていて、彼の下宿へ行くと、よくアート・アンサンブル・オブ・シカゴのLPをかけてました。確か「苦悩の人々」だったっけか? 今聴くとまた違った感想があるのですが、しかしその頃の私にはその音楽はさっぱり馴染めませんでした。でも、そのアート・アンサンブル・オブ・シカゴとの共演による「ラジオのように」にはとっても魅せられてしまったのです。
さて先日、中古CD屋さんで、このブリジッド・フォンテーヌの「ル・パラス」を見つけました。「ラジオのように」があまりにも良すぎて買うのが少々恐い気もしました。しかしこのアルバムのジャケットの、60代に入ろうとしているブリジッド・フォンテーヌのなんとも魅力的な姿! それを見てすぐに買いました。
このアルバム、ホントに踊りだしたくなるような曲調です。かけてるとホントに楽しい。そして生に対する喜びと怨念を感じる声。 それから、思慮深そうな歌い方と、歌うことに対する自由さ。 んー、例えばヒップホップ系のラップは、結構言葉をちゃんとリズムの中にうまく当てはめて歌ってる、ように思う。しかしブリジッドは、歌おうとして口を開けた途端、「あ、歌うよりもちょっと語りたいわ」と突然思いついて語ってみては、また気まぐれに歌っちゃったりしてるような、そんな歌に対する自由奔放な感性を感じるのです。 このCDをかけていると、何かが体の内側から湧き上がってきて、仕事をするのがとっても楽しくなる、そんなアルバムです。
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