昨日のコンクールの反省を三年と先生だけで話し合った。
三年はみんな悔しかった。 それが一番の気持ち。言葉にしなくても私達はわかりあった。 だけど、それを1・2年の前で言ってはならない。 ・・・そんな風に思った。 だってそう言ってしまったら、気持ちよく引退できない気がして。
だから、三年はみんな暗黙の了解で、 「でも一ヶ月でよく頑張ったよね!」 そうやって、必死に自分達を納得させようとしていた。 「悔しい」・・・そんな言葉を、誰かの前でいったとたんに それが後悔に変わりそうで、こわかったから。
後悔を残して引退するなんて、私達は耐えられない。 高校生活の全てを捧げてきた部活。 そのフィナーレに、後悔の二文字を掲げるなんて、こわかった。
私達は必死に笑ってた。 自分の心にすくう悔しさが目に見えないように、笑ってた。 その笑顔で、誰かが「悔しい」なんて言い出すのを禁じてた。
そんなときに、先生が 「少しは落ち込めよ、せめて2・3日くらい」って言った。
私達はそれでも笑った。 「ええっ、これでも落ち込んでるんですよ〜」 おどけたようにいって、暗くならないように気をつけた。 にじむ涙を知らないフリをした。
「悔しくないの?」
「悔しいけど、それ言っちゃダメじゃないですか」
「そうか?俺はめっちゃくちゃ悔しいんだけど」
「私達だって悔しいですよ」
部長がせきをきったように、ついに、小さく叫んだ。 本音を口にしたその瞬間に、わたしたちは泣いた。
「悔しいと思えばいいじゃん、 悔しいとおもわなきゃ、先へは進めないよ」
私達の涙はとまらない。 でも、自分達の正直な気持ちを口にして、 自分達自身で認めたとたんに、 何かもやもやとした中で、出口が見えた気がした。
「でも、先生、『悔しい』と『後悔』は・・・違うんですよ」
部長が言った。
きっとこれが私達の必死でしぼりだした答えだ。
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