原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2004年09月30日(木) All that jazz!

(一瞬記事が消えてたかも? しつれいしますた)

わたしは一方では「アメリカ映画は嫌いだ」と言いながら、もう一方では「ジャズが大好きだ」と言っている。
態度が一貫していないじゃないか? と思われるでしょう。
確かに。

それでもそんなことを言い放って憚らないのは、そう思う根拠が自分の素直な感覚だから。

アメリカ映画、というより
1.実写で安直な殺人シーンのある映画が嫌い。やたらバンバン殺すのはイヤ。
2.アメリカ的な表情(特にディズニーアニメ;前は好きだったのに〜(泣)が嫌い。
理屈つければアメリカ合州国の特に白人に対して強い不信感を持つようになったから、ということかも。
でも、とりあえず、嫌いなものは嫌い。
嫌いになってしまった自分もイヤだけど、仕方ない。
八方美人にはなりきれないし。
くよくよ。……もういいって。

でも、それじゃあジャズだって同じようなものじゃないか、と言われるかもしれないけれど、わたしにとってはぜんぜん違うもの、という感じなのだ。
ジャズは元々黒人のもので、傲慢な支配者の白人から隠れてこっそりと、人間としての自由を謳い上げる、という「感覚」を、中学の頃に知ってしまった。
(理屈っぽく聞こえるだろうけれど、あくまで「感覚」です。だって、そういうふうに聞こえるんだもん。これ以上説明できないよ〜(泣)
それも含めてノることができる。
……っていうか、ノッてる最中は、↑に書いたような「理屈っぽい感覚(?)」も、もはやどっかに行っちゃってる。

実はジャズが黒人を軍隊に向かわせたとか白人支配に利用されたとか、そういうことがあれば悩むかもしれない(実際、そういうことが全くなかったとは言い切れないみたいだし)。

でも、感覚的に好き。
それだけは、変わらない。

決して「妙齢のオジサマが専用のリスニングルームでブランディー片手に葉巻でもくわえて聴く」なんてものじゃない。

若くてやんちゃで、ノリノリで踊れる、プリミティヴな音楽。
それがわたしにとってのジャズなのだ。
1940年代の若者は、ふつうにそう思っていたらしい。
ちょうど50年代の「ロカビリー」のように。
あるいは、60年代の「ロックンロール」のように。
70年代の「ハードロック」のように。
80年代の「パンク」のように。
よくわからないけど、最近の「ラップ」もそう?
きっとわたしの感覚は40年代の人とおんなじなんだ。
理由はわかんないけど。

今日『スイング・ガールズ』を見て、本当にそう思った。
ガラ空きの映画館で、たぶん映画の中で(大半が本当に若い女の子たちによって)演奏される音楽を聴きながら、その時いちばん体を動かしていたのは、わたしだろう。
「あっ、いけない、目立ってしまう、人の邪魔になる」と思いながら、わたしの体がスウィングするのは結局止められなかった。
体が覚えている。

……でも、わたしは自分の歌や楽器でスウィングするのは、そんなに上手ではない。
もうちょっと、スウィングできるように、なりたくなっちゃった……


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