原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2003年05月11日(日) 「ホネパス」 CGI NHK『クローズアップ現代』

★1・ホネパス(再び)
★2・↑の記事の動機
★3・CGI
★4・クローズアップ現代(NHK番組)で性同一性障害が



★1・ホネパス(再び)

オハヨー……(+_・)<寝惚け眼
久しぶりに「起きぬけ原案帳」だわ。

今、すごい怖い夢を見た。
私の髪の毛が無残にも短く刈り込まれて、
なんと
「パンチパーマ」
になっているのだ。
そうしてそれを、ご本人こそがパンチパーマの「昔の彼」が
「おまえ、なんでそんなことしちまったんだ」
と詰っている。
「わたしの髪の毛切っちゃったのはあんたじゃないの!?」
という激しい疑念を抱きつつ、
その一方で
「あー、これからはしっかりしたウィッグを使わなくちゃいけないんだ。
せっかく伸ばしたのに、ひどいなぁ……」
と、妙に冷めた判断をしている自分がもどかしかった。

で……

さて。

このところ気になっていることがある。
「人は他人の性別をどうやって見分けているのか」
ということだ。

で、そのことをここに書こうと思って記入欄を開けてみたら、
「ホネパス」という言葉はもう前に使っている。
あうう、こりゃいよいよ「原案帳」も
全文キーワード検索できるようにするしかないわ、
と思いつつ、も一度そのことについて少しだけ書いてみようと思った。

人は(または少なくとも私は)、多くの場合、
他人を見てほとんど瞬時に性別を判断してしまう。
自分でも「なんでこんなにすぐわかるんだろう?」と思うほど。
それは、どんなに髪の毛が長くても、
どんなにきれいにお化粧していても、
どんなにボインでも(というのは私よりもおっぱいのある男性ってけっこういるから)、
なぜか「あ、この人男だ」とわかってしまうのだ。

私の場合、よく言われるのは「手」。
ええ、ええ、そりゃそうでしょうよ。
私の手は「職人の手」。
だてに27年もベース弾いてないわよ。
って、そうじゃなくて、私の手の雰囲気は、もう小学校の高学年くらいから
いかにも「男でっせ〜〜!!!!」と大声で自己主張しているようなかたちなのだ。
まあでも、おかげで握力はあるし
ピアノで1オクターヴと3度(5度じゃないのがめっちゃ悔しいけど)届くし、
何かと使えるヤツなので、「切り落としてしまいたい」とまで思ったことはない。
でも、この手のせいで「実は男」とバレることもあったりしたので、
たまにそれをネタに男性ホルモンを呪ったりするけど。

でも、手以外にも、私の顔はあんまり男っぽくないとはいえ、
目の上の「ひさし」がちょっと男っぽいなあ、とか、
体形もすごくがっしりしているわけではないけど肩幅があるなあ、とか、
肩幅よりも胸板の厚さが問題かも(声楽やってたこともあり、
けっこう肺活量とかには自信があったりする)、とか、
……

って、これ、ぜんぶ「かたち」を決めてるのは「骨」じゃん!

おそるべし、「男性ホルモンシャワー」。
女の子の丸い体形が女性ホルモンによって形成されていくのと同じように、
私の体形は、生後十数年〜二十年をかけてそれなりに男っぽくなってしまっていたのだった。
まあ、学齢期に鍛えてがっしりした体形になってなかったから、
それは良かったと思うけど。
(だから青年期の私は生きていられたのです(-_-;)

たぶん、私が見てとっさに「あ、この人MtF」と判断してしまったりするのも、
「骨格」を見て決めているのだろうと思う。

ということは。
逆にいえば、たとえば私が女らしくなってきた、というのは
「骨以外」の部分で、たとえばお化粧ちゃんとしてるとか、
いくらか脂肪のつき具合が女性的になってるとか、
そういうところを言うのだと思う。

つまり、暗がりで私のシルエットだけ見たら、
表面のお化粧とか髪の毛長いとかを差し引いて見られるので
ほとんど「男」としか判断されないのではないか、ということになるのだ!

あうう、いやだ、いやだよぉ。
でも、骨をいじるのがいちばん寿命に影響を与えるような気がして、
私はどうしてもそれだけはやる気になれない。
それに、骨まで削ってしまったら、さすがに「自分が自分でなくなる」ような気がするのだ。

ああ、そうか。
母の体が衰えていくいちばん大きなきっかけになったのが、
70歳台になってからの「骨折」だった、ということも
影響しているのかもしれない。

ただただ、生まれ育った体形が小柄で華奢な「恵まれた人」を
ああ、いいなー、羨ましいなー、とため息をつきながら眺めるばかりだ。

私にとって「ホネパス」だけは、死ぬまでかなわぬ夢なのだ。
まあ、「変えられるものと変えられないものを賢く判断する」という点では
あんまり固執する気もしないんだけど。

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★2・で、上の記事の動機は……

なんでまた「パス」の話題を持ち出したのかというと、
昨日「人来夢」というライブハウス兼居酒屋(っていう感じのところ)に行ったとき、
どうやら私は上のように骨格はそこそこ男っぽいはずなのに、
けっこうふつうに女としてパスしていたみたいだからだ。

「身長が高い」のも「お尻が小さい」のも、
私にしてみればちょっとコンプレックス気味だった(っていうかそのせいで長いこと
「女に戻る」のを諦めていたのだった)けれど、
「純女(じゅんめ=遺伝的に生まれつきの女性)」にしてみればむしろ
「うらやましいこと」なのかもしれない。

私は、こういう「男っぽいニュアンス」と「男らしくないところ(または女らしいところ)」の
ブレンドあるいはミックスを、
「ラッキー♪」
と思っておくべきなのかもしれない。

私の身長が高いのもお尻が小さいのも手がごついのも、
(あと声が男っぽいのも……これも実は「骨」の問題)
言ってみれば「男性ホルモン症候群」の名残り、と考えてもいいかもしれないけど、
そういう病を得て生まれ育ったことを、私はむしろ感謝するべきなのかもしれない。

何よりも、自分のこと、好きでいたいし、もっともっと好きになりたいし、ね♪

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★3・CGI

ついに、ついに……

会津里花の行動予定
http://cgi.jackies.jp/cgi/jackies.jp/user-cgi-bin/topics.cgi

という新しいページを設けた!

なにをそんなにコーフンしてるのかというと、このページが「CGI」だということ。
今まで、私は「自分はCGIなんか使えるわけがない」とか思い込んでいたのでした。
(相変わらず低い自己評価による思い込みだねー……)

ほんの少しずつだけど、私は「低い自分」を乗り越えていく。

たとえば、「ライブで言い訳しない」のも、自己評価を高くもてればのこと、と思う。
きっと、だんだんそうなっていくのだろう。

ともあれ。
CGI使えるようになって、ホントによかったー

さあ、これから「リンク集」とか、何度も失敗してきた「テーマ別掲示板」とか、
作りたいコンテンツはいっぱいあるぞぉ〜!

(ていうか自分、「張り紙」とうした? ……そ、それはその、近いうちに……
まだまだ私のアイデンティティは人に言えるほどのものになっていないようで……
いやいや、短いページに自分のアイデンティティを全部盛り込んでしまうなんて、所詮無理なこと。
もしも文章にしろ、というのなら、この日記も含めて、HPのコンテンツも、それ以外の生活も、
全てが「私」なのだ。
……って、小難しいこと言ってるけど、要するにまだ書けない、と(-_-;
いつか書きまあ〜すm(__)m)

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★4・クローズアップ現代(NHK番組)

http://www.nhk.or.jp/gendai/index2.html
5月12日のNHK『クローズアップ現代』で
「戸籍の性を変えて下さい〜性同一性障害の人たち」
というタイトルで「性同一性障害」と「戸籍の性別訂正」の問題を扱うことになったそうだ。
紹介記事:

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身体の性別と心の性別が一致しない性同一性障害者は、
5年前に性転換手術が医療として認められたにもかかわらず社会的な差別状況が変わらず、
声を上げられずに苦しんできた。
去年12月、女性への転換手術を受けた鳥取在住の人が実名を公表し、
市役所の公文書への性別記載の見直しを求めて、活動を始めた。
これを受けて今年4月、鳥取市役所は59の文書からの性別記載欄の削除に踏み切った。
今回の世田谷区議選では性同一性障害を公表した上川あや候補が当選するなど、
性同一性障害者への環境改善が一部で始まっているが、
戸籍法の見直しが行われない限り抜本的な解決には至らない。
韓国や欧米の多くの国で既に認められている戸籍上の性別変更が日本ではなぜ難しいのか。
性同一性障害者を取り巻く現状と問題点を探る。
(NO.1740)

スタジオゲスト: 大島 俊之さん(神戸学院大学教授)


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この問題は、いわば「性同一性障害の当たり年」ともいえる2001年(=21世紀スタートの年)から
ずっとあれこれ言われているのに、なぜか希望どおりの結果にどうしてもたどり着くことができない、
カフカの小説みたいな状況になっている問題だ。

私自身は、他の当事者よりはまだ軽いかもしれないけれど、やっぱり不都合を感じることがよくある。
(私のことを取材してくれた記事にもあったけど)

早く戸籍の訂正が可能となるような立法なり判例なりが成立するよう、心から祈っている。

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