- 2003年03月04日(火) 雛祭りもやらないで「民族大移動」!?
★1・「民族大移動」!?
★2・500字の言い訳にも5分の理
★3・今日やったこと(ホントは@ケータイ)……といっても、この年でまだ「お雛様」をやってる「純女」さんは少ないかもしれないけど……
(40歳を超えてなお、小さなお雛飾りをチェストの上なんかに飾っている女性の可愛らしさは、大切にできたらいいなあ、と思うけど)
で。
私なんだけど。
昨日、結局またお芝居の稽古に出られなかった。
理由は、日曜日はそれなりにゆったりしていたんだけど、けっきょく家に帰ってからやや寝不足気味となり、
月曜日は月曜日で、やっぱりまだ体調があまり良くない状態でバイトに出て、帰ってから…… 寝ちゃったのでした。
目が覚めたら、もう午前2時でした。
そうして、そんな時間に起きだしたかと思えば、1階と2階の間を行ったり来たりして、「片付け」を始めたのです。
今の私は、以前よりもすこーし症状が悪化しているところがあります。
というのは、原因はわかっているんだけど、「生き急いでいる」のです。
「今のうちに、生きていられるうちに、少しでもできることをやっておかねば」というような気持ちに駆られているのです。
ただ、念のため、(前にも人騒がせな言い方で何人もの人に心配をかけたので)説明しておきますが、
私は決して「余命いくばくもない病気にかかっている」とかいうことはありません。
強いて言えば、性転換手術を受けると、受けていない人と比べたらかなり注意深く健康管理してやらないと、受けてない人と同じような寿命までは生きられないことが多いだろう、という程度です。
そういう説自体も、私はまだ科学的に確認したわけではないし。
(あるところでためしに問い合わせてみたら答えてくれて人がいたのに、「そんなふうに名前を出すなんて非常識極まりない」と口汚く非難した人がいて、せっかく答えてくれた人はそこにはほとんど姿を現さなくなってしまいました。私たち性転換の当事者にとっては切実な問題なのに……)
で、「理由」のことなんですが。
いくつくらいあるのかなあ。
大きく分けたら二つ、かな。
1.経済的理由
今、私は弟に大きく依存して生きています。
たぶん、弟から強制的に縁を切られるとか、或いは縁起でもないけれど弟が失業するとか、最悪死んじゃうとか、まあそうなれば自分一人なんとか生きていけるくらいのお金はなんとか稼いで生きていくようになるでしょう。
でも、おそらくそれは、私が全く望まなかったかたちでしょう。
人から「妻子を捨てて自分勝手に……」などととんでもない誹謗中傷をされてまで、私はこうして必死で生き抜いてきたのに。
今さら再び「人は誰だって自分の好きなようには生きられないものサ」みたいな、悟ったような、でも本当はものすごく卑怯な生き方をするのは、私にはもうできません。
それしかなくなったらそのように生きるでしょうけれど、なんにもしないでそれを待ち呆けている気はしないのです。
男のフリしてDVオヤジに成り下がってまで自分を捨てていたあの頃に、もう舞い戻りたくはないのです。
そうなってしまう前に、私は自分の力でお金を稼いで生きていけるようになろうと思うのです。
でも、それにはあまり長い時間をかけてゆっくり準備している暇はありません。
2.年齢的理由
「長い時間をかけられない」のは、簡単なことです。
私は生まれた時から女の子だったわけではありません。
はっきり言って、ちょっと気持ち悪いくらい「ちぐはぐ」です。
いわゆる「中核群」の人たちがどうなのかは知らないけれど、私は男の子としての「第二次性徴」がものすごく早く発現してしまい(10歳になる前)、もしかしたらそれが原因で性同一性障害を発症したのではないか、と思うほどです。
だって、自分の体に起きていることが理解できなかったし、認めたくもなかったもん。
しかも、それって大嫌いな父親と同じようなことらしかったし。
中学で男子校に入れられることになり、私は決めました。
「女の子の自分は隠しておこう」と。
それで、12歳くらいの「里花」は、どこか暗くてじめじめした「座敷牢」みたいなところに入れられて、それから25年間もそのままだったのです。
そう、ちょうどまるで手塚治虫の『奇子(あやこ)』みたいに。
(念のため、私は決して自分の「章香(あやか)」という名前を彼女からとったわけではありません。
だいいち、どういうお話だったか、詳しく覚えてないもん)
そうして、25年たって、ようやく明るいところに出てきた「里花」は、外のまぶしい光に目を眩ませながら、ようやく女の子として生きるようになったのです。
ただし、このとき、実年齢は30代後半。
30代後半の「オヤジ」の体に12歳すぎたくらいの「女の子」の心が宿っている、なんて言ったら美しく聞こえるかもしれないけれど、実際にはこんな気持ち悪いことはないわけです。
私は、自分のことがわかってしまって、その結果なおさら自分がどれほど醜い存在なのか、ということを自覚してしまった、そのことから抑鬱状態に陥ってしまいました。
なんとかして自分の今の年齢と性別の「ずれ」を直そうと、必死で努力しました。
ニューハーフとして働いたのも、一つにはSRSの紹介を取り付けるという目論見もあったけれど、お客さんから見てどのくらい「違和感のない存在」になれるか、ということへの挑戦でもあったのです。
(「ゲイバーで違和感もクソもあるか、バーカ。もともと『男のクセに女みたいなカッコしてて気持ち悪い』のを見に行くところだろうが」
と言う人もいるかもしれませんけれど、せめて「No.1」とはいかなくても「キレイだね」とか「お化粧、こうすればもっとかわいく(またはきれいに)なるのに」とか言われれば、それだけでもかなり「違和感が減った」ことになるのではないでしょうか。
失礼な言い方になってしまってもどうか真意を汲んでほしいけれど、「コミック系」の子に「お化粧をああすればこうすればキレイになる」という言い方をするのは、むしろ侮辱だったり無神経だったりするのです)
話が逸れそうなので、元に戻します。
今の私は、生まれてからの性別学的年齢は41歳。
実はお誕生日が近いので(3月18日だよ〜! ……って、自分で言うなよ(-"-; )、特に年齢のことが気になるのかも。
ところが、「女性としての私」は、途中に努力して作った「空白の25年」があるので、せいぜい「16歳」程度なのです。
私は、自分が「女としてはせいぜい高校生なみ」ということをできるだけバレないように、と気をつけながら生活しています。
また逆に、無理やりでもなんでも「男として生きようとした」ために「オヤジ」的になってしまわないように、とも気をつけています。
ま、どっちもポロポロ見えちゃうし、そういう不安定なところが私の「持ち味」でもあるのかもしれないけれど。
あ。やっぱりまだ話が逸れてる。
っていうか、そうそう思い出した、そういう「体42歳、心16歳(←そりゃさすがにねーだろ!)」のちぐはぐな状態の私がやりたいことは、あまりにもいっぱいありすぎるのです。
生物学的には15〜20年くらい短い寿命と、精神的には25年もの空白を抱えた心が、今生きているうちにやっておきたいことは本当に、本当に、いっぱいいっぱい、いいいーっぱい! なのです。
おまけ.その他の理由
・メンタルの薬を替えた(っていうか、事実上減らした)→「がんばりすぎ屋さん」に逆戻りしちゃった
・春が近くなってきて、2階の部屋が「下半身が凍結する」ほど寒くはなくなってきた→だから、民族大移動なんて言ってる、というわけ。
・(前にもちょっと書いたけど)SRSの手術個所の調子が悪くなって、「痛い」→動物並の本能的に「痛い=命にキケンが!」と思ってしまっているらしい
(心配してくれた方がたくさんいらっしゃると思うので、ちょっとだけご報告:執刀医の先生や地元の形成の先生といろいろお話して、それらのことを考え合わせた上でケアの仕方を少し変えたら、だいぶよくなってきました。
相変わらず、ケアのある場面では「七転八倒」するほど痛いですけど(;_;))
というわけで。
長々とした言い訳にお付き合いくださって、ありがとうございました。
もうそろそろ、「1日に2時間くらいしか寝ないで、いちばん大事な用事をすっぽかす」という症状からは脱出できそうです。で、劇団の座長さんに言い訳メール。
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From: "章香(あやか)"jackie-matthews@ezweb.ne.jp
To: らせん劇場(メルアドは略)
Sent: Tuesday, March 04, 2003 12:51 PM
Subject: 昨日も休んでしまって申し訳ありませんでした
昨日も体調不良のため、休んでしまいました。
今日、お医者さんに行って少し強いを処方してもらいます。
ていうか、要するに以前の薬に逆戻りしてしまう、ということなのですが(メンタル系)。
ただ、確かに生活時間のバランスが悪いとか優先順位が上手に決められないとか、未だに心の問題をさまざま抱えているとは言っても、全体としては良い方向に向かっていると思います。
だって、少なくとも私は、あくまで「今のレベル」でのこととは言っても、自分の問題を自覚し、改善しようとしているからです。
もしかしたら、あの『三人姉妹』のように、結局何一つ変えられないかもしれません。
けれど、たとえそんな結末でしかなかったてしても、私は少しでも自分を変えたい、良くしたい、楽になりたい、という努力をしている自分を、認めてやりたいのです。
そんなわけで、ご迷惑ばかりかけてしまってすみません。
とてもレベルの低い話でお恥ずかしいですが、次の練習は必ずでます。
私、徹夜して何やってたんだろう、と思い返してみたら、結局「より良く生きるために生活のあれこれを片づけていた」のでした。
まあ、リクツはいくらでも言えるので、また明後日!
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でも、時には言い訳にもちゃんとした「理」がある、と思った。今日やったことを、スタバで書いた。
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☆物の移動が終わって、ようやく「昨日の夕ご飯」を食べたのが、今日の夕方4時頃。
☆お湯をあびて、5時半に出かける。
☆まず受付だけ済ませ、
☆駅前まで走ってお金をおろしに行き、
☆文具店に寄って「GID研究会」の資料を綴じ込むクリアファイルを買い、
☆それから少し離れた楽器屋さんにカタログを取りに行き、
☆その足で取って返して受診。
待合室(大画面ヒーリング映像が見られるミニシアター!)では一人きりなのをいいことに、ちょっと横になって一眠り…
さらに!
☆受診後、お芝居のために見ておいた方が良いかも、と思う映画のビデオを、TSUTAYAから「旧作3本無料」のハガキで借り、
☆今度出す「お知らせ状」の連絡先とかを管理するためにハガキや名刺を突っ込んでおくコンテナや、ネットの出力を「未決」でも入れておける状差しなんかを買いに「百均」へ。
(おっと字数が)
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で、今帰ってきました、とさ。[0:01 03/03/05]
疲れたぜ。
でも、もう一度出かけるという懲りない根性。