原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2002年12月31日(火) 大切な人 『紅白』雑感

当然のことだが、今年が終わる。
来年はどうやって生きていこうか。

★1・大切な人
★2・『紅白』雑感
★3・来年の私



★1・大切な人

昨日 もう今年はこれで終わりだ と思って
イッキもやったし
ワインも頼んだし
寿命を縮める飲み方をした

すっごくしんどくて
辛かった


今日 彼に会った

彼は私の話を聞いてくれた
そうして
アドバイスをしてくれた

「いちばん最初に言ったことがいちばん優先順位が高いんだ」

そっか
そう思えばいいんだ
後は 言い訳 だもんね ヘタすれば

彼は来年の冬まで越せそうなほど ユニクロの服を買ってくれた
そうして 家の近くで 車の中で 少し話した
少し だと思ってたけど けっこう長く話した

彼の肩を借りて 泣いた
泣けて 嬉しかった

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★2・『紅白』雑感

久しぶりに『紅白歌合戦』を最初(のほう)から最後まで見た
しかも ヴィデオに録った

私は 流れる歌声を聞きながら
いろんな場所や時 
そうして 年齢 性別 そのほか
いろんなものに変転して 旅をした

とても気持ちよかった

(以下 散文で 書きます)

     

「島唄系」
私は「島唄系」とても呼ぶのかしら、そういう音楽を聴くと
ものすごく感激してしまう。

なぜなのかなあ……?? と、暫く考えた。
たまたま『島人(しまんちゅ)ぬ宝』(BEGIN)とか『涙(なだ)そうそう』(夏川りみ)、
それに『島唄』(アルフレド・カセーロ&THE BOOM)そのものも聞けたので
なんでそんなに流行っているのか、も考えた。
(参考:♪第53回紅白歌合戦曲順表2)

だんだん思い出してきた。
前に、どこか(たぶんこの日記)に
「沖縄の人には『本土復帰』に対して素直な肯定感がある」と書いたことがある。

どうやら私は、沖縄の人たち、石垣の人たち、奄美の人たち、の
「民族意識」に心を動かされているようなのだ。

私自身にはどういう民族意識があるのだろうか。
そうして、それが「島唄系」とどうつながるのか。

たぶん、「愛国心」とか「民族意識」ということの中に
「右翼」というニュアンスをいつも感じて気持ち悪がっていたから
私は素直に「私は日本人」ということを肯定感をもって感じることができないのだ。

でも、自分が帰属する集団に対して、たとえ批判的だったとしてもそれなりに
「愛情・愛着」を持つのは当たり前なので、
きっと、何か突破口を見つけて「愛国心」ていうか(やっぱり←の言葉は嫌だなあ)「愛郷心」を
持ちたい、と思っているんだろう。

その突破口が「島唄」だと思う。

あと一つは、たぶん
「流行る音楽はその地域にとって『異郷』や『辺境』であることが多い」
という一般的な傾向もあるだろうけれど……
(例:いくらでもあるぞ; オーケストラの打楽器は「辺境」または「異郷」であるトルコの軍楽隊のマネ、とか;
 ジャズの発祥は、ヨーロッパからの移民にとって「異郷」だったアメリカの地で
 「異郷」であるアフリカから連れて来られた人たちが
 その人たちにとって「異郷」であるヨーロッパの見慣れない楽器(=軍楽隊のお下がりの管楽器が大半)を使って
 演奏したのが始まり、とか…… ちょっとしつこい(-_-;

ついでに言うと、「三大宗教」はなぜか発祥の地以外の土地で盛んだよね;
それも同じようなものかも……?)

日本でも、冷戦後の価値観の変転を反映する現象が起きているのかもしれない。

中森明菜
私はなんで明菜の気持ちがわかる(ような気がする)んだろう?
ちょっとした表情とかで、「割と本気で楽しんでるな」とか思えるのだ。
まあ、前にも書いたけど、名前が似てるとかあるし、
会ったこともあるし、
あとなんとなく「すごく自己評価低い」雰囲気とかあるし、
他人とは思えなかったりする。
いや、もちろん、他人なんだけど。
いつも欠かさない、マイクをはずしての「ありがとうございます」の口元が、いい。
歌わせてもらってこんなに嬉しい、という気持ちは私にもよくわかる。
もしかしたら、私とおんなじようなタイプの「人格障害」とか、あるのだろうか。
(なんて言ったら「誹謗中傷」になってしまうのだろうか?
私は「自分と同じような」と言ってるけれど「一緒にするな」ということなのか。
それは、あまりにも悲しいと思う)


世界向けのメッセージ(拉致事件???)
『帰ろかな、迎えに行こうかな』と、北島三郎。歌詞が違うじゃん!?
白組のトリ(最後の出番)が五木ひろし(帰化人?じゃなかったっけ?
歌い方がすっごく「半島系」←それは本当。「パンソリ」だっけ、それは女性の伝統的な芸能だけど
それとそっくりなんですよ)

うっわぁ〜〜……
けっこう「政治的意図」があるんだ、この番組……

欧米とかでも見られている、ということで、
そういう地域から(例えば朝のサンフランシスコとか)見たらどんなふうに見えるのかな、と
想像してみたら、
なんだか違った意味合いで「感動」してしまった……

ある意味で、日本が現在抱えている状況を世界に向けてアピールするのに、
これほど説得力のあるメディアはないような気がする。
そりゃ、世界のニュースに元々興味のある人はいろいろ知ってるだろうけれど、
「たかが日本」のこと、になってしまう外国の人たち、
つまり日本になんかほとんど興味を持たなくても生きていけるから
「イメージ」だけで評価・判断してしまう人たちに対して
とても生き生きしたイメージを送ることができた、と思う。

んー、うまく言えないけれど、
途中で「島唄」を歌ったアルフレド・カセーロというアルゼンチンの人が言ってたけど
確かに「音楽に国境はない」、と思った。

言葉よりも1000倍くらいはわかりやすいコミュニケーションだと思う。

最近、こればっか。

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★3・来年の私

すごくシンプルな目標を持とうと思う

男っぽくても
女っぽくても
どっちの自分も「自分」には違いないので
否定しないで生きよう
と 思う

とても複雑に言うと
前にどこかに書いて
誰にもわかってもらえなかったようだったけれど
「MtFtM」
みたいになれれば と 思う

宝塚の男役だったら やりたい と 思う

せっかく 男を演じていた間に培った
たくさんの人間的な資質があるのだから
「それは男のやること」と言って
避けてしまわずに
それはそれで 私 として
面と向かっていきたい と 思う
もしも 誰かが それを 変だ と言っても
それは 私のことが わからないから
しかたないのだ

(意地悪なことを書きます;
子どもをもうけたことも 私にとって とても素晴らしいことなのです
時々 そんなことするMtFTSがいるか と嫌がる人が なぜか多いけれど
それはきっと 嫉妬 だと思います
じゃあ 子どもなんて いなかったほうが良かったか といわれたら
私は いて良かった と 胸を張って答えます

子どもができてから トランスできて 私は幸せです
その子を養育できないので 会うことができないのが とても辛いけれど
僅かにでもお金を稼いで せめてそれを送ろうと思います

いつか 子どもが 私を必要としたら
私は 私らしい姿で 彼と会うでしょう
決して 男のふり なんか しないで)

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