原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2002年04月10日(水) 健忘 トラウマの再演としての報道?

★1・健忘
★2・トラウマの再演としての報道?
★3・断片集



★1・健忘

私は「頭が良い」。
って、私のモーソーかもしれないけど、
たぶんそれは事実、ということがいろいろあるので
本当にそうなんだと思う。

なんでそんな、今さら言い出しても人から嫌われるようなことを
持ち出したかというと、
どうも「頭が悪くなってきた」ように思えることが
とてもとても多くなってきたからだ。

まず、起きてる現象。

とにかく、物忘れが激しくなった。
それも、ちょっとやそっとじゃない。
かなりお年を召した方が
「わたしのごはんはまだかい?」
と、食後10分してから言うのと同じくらい。
カギの場所を忘れる。(これ、出かける時にはほとんど必ず起きるので、
別の病理が働いてるのかも)
つい今しがたまで話していたことを忘れる。
「アレ? 私今、何の話してたっけ?」
(オフラインで私とお付き合いのある人、何度かこのセリフを聞いてるでしょ?)
家の1階から2階に上がると、何のために上がってきたのか忘れてる。
(あ、これは前からだ……おかげで、私は自宅の階段でとてもよい運動ができる。
これはむしろ、以前そうだったので元に戻っただけか……
っていうか、この「運動」のおかげで私はあんまり太らない、とも思う。
予備校の頃には、教室に上がってから教材の一部を忘れたことに気付いて
引き返す、なんてざらだったし、
エレベーターを使ってしまうことも多かったけど
やっぱり階段で3〜4階分を上り下りすることも多かった……
ついでに、中1の時のあだ名が「飛脚」だった。
5階の音楽室〜2階の職員室間の自己最高記録が「59秒」。
しかも職員室で物を取って、という動作も加えて。
あれ、話がまた逸れた。
ま、これもいつものことか)

なんとなく、気付いたこと。

私が「頭が良い」というのは、厳密に言うと質的に「良い」のではなく、
ただ単に「記憶容量がばかでかい」というだけのことみたい。
それには二つの側面がある。

私の頭の中では、「ディスク内完全検索ツール」が常駐していて、
外界から何か情報が入ると、たちまちのうちに「関連事項の検索」を始めて、
あることないこと、一緒くたにまとめてどばっと思い出してしまうのだ。
しかも「サブフォルダ」とかがあるわけじゃなく、
一つのフォルダに未整理のままでごちゃごちゃになってるのが
ランダムに出てくるので、混乱することといったらありゃしない。

私はかなり過去のことでも、割としつこく覚えているみたいだ。
といっても、最近になって急に思い出してしまったこととかもけっこうあって
(はっきり言って「思い出したくなかった」こともあったりして……
トラウマの原体験だったりするんだもん。うええん(T_T))
幼稚園から小学校に上がったくらいの頃には、自分の「過去の記憶」を
「幸せだったあの頃」みたいに思い出してはため息つくようなところもあったのだ。

で。結論
中島みゆきの歌に、よく覚えてないけどこんな歌詞があった。

> ♪年をとるのは素敵なことです そうじゃないですか
> 忘れっぽいのは素敵なことです そうじゃないですか
> 涙の数だけ……
(以下忘れました。どなたか知ってる人、教えてください。
確か『悪女』とおんなじLPに入ってたはず)

確かにそうだ、と思う。
そりゃ楽しかったこととか、忘れてしまうのはもったいないような気もするけど、
自分の身に起きたことの全てを覚えてたら、
どうかなってしまうに決まっている。

全て覚えてたわけではないけど、
私はそれに近かったのかも。
だから、けっこう「どうかなってしまっていた」。
まあ、それすらもそのように決め付けられることではないけど、
そういう面はたぶんにあったと思う。

思い出してしまってちっとも抜け出せなくなるから、
せっかく「頭が良い」はずなのに、いつのまにか堂々巡り。
元ちとせの歌詞にもあった:

> ♪どこまでもまっすぐに進んで
> 同じ所をぐるぐる廻って


そうね。
地球上では「まっすぐに進む」ことと「同じ所をぐるぐる廻る」のは
おんなじことだもんね。

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★2・トラウマの再演としての報道?

4/2の報道で、
実は私、少しばかり例の「ブルーボーイ事件」を思い出していた。
(「ブルーボーイ事件」って何? という方は、ここ(医学最前線より)かここ(EON/Wより)を参照してください)
たぶん、同じような連想をした人は多いだろう。
(もしかして、特にMtF?)

でも、もしもそうだとしたら、or しても、私(たち)は安心していたい。
なぜなら、「ブルーボーイ事件」で何もかも「闇」ということにされてしまった
「性転換」「性同一性障害」(他にも、ゲイやレズビアンなんかも巻き添えを食ったと思う)は、
もう決して「暗闇の中」で怯える必要はないのだ。

私の中でずっとうずくまっていた「里花」も、まさに「ブルーボーイ事件」の判例にあるように
実刑判決を言い渡された容疑者のように、暗くてじめじめとしたところで
泣いていたのだから。
たぶん、小学校の3年か4年の頃に事件は起きて
(というより判決……事件そのものの捜査は
「東京オリンピック」に向けて
「日本は先進国だぁっ!! キリスト教圏で認められないような未開で野蛮でいやらしいことなんか、
してない(ことにしとかないと恥だ)ぞぉっ!!!!」
という(はっきり言ってうざい)歴史的流れの中の産物だったけど)
私が事件において「罪ある者」とされた「性転換者」と同じだと
小学校6年生ぐらいに自覚した、と思う。

でも、それは私の罪ではない。

トラウマの再演。
でも、私はもう、飲み込まれることはない。

神さま、私にお与えください。
必要なことと不要なこと、
この二つを見分ける賢さを。
それ以外の「余計な知識」は、もういらない。

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★3・断片集

         


過去作品集(一)、6冊だけできた。
表紙をプロの印刷屋さんに頼んだのでとても見栄えがする。
本文は自分で両面印刷したもの。
オンラインで発表済みのものばかりだし、挿絵もないけど、
これなら「\445」で売れるかも?
っていうか、製本作業、すっごく大変。
有償でないと、とても「割が合わない」気がしてきちゃうほど。

「過去作品集」はたぶん3冊か4冊くらいになって、
会津里花が過去に書いてきた作品(もちろんどれもこれも習作みたいなものだけど)は
全て手に入る。
ボックスセットにでもしようか。
……

ほんとに、私、「取らぬ狸の皮算用」が好きねー……
(動物占いだと「たぬき」だし……って、あっ、そうか、この上の記事
動物占いが当たってるってことでもあるのかも?
頼むから肝心なことを最初に忘れる癖、どうにかしてよね〜〜>自分)


「女性セブン」を買った。
それは先週の週末のこと。
要は「安藤大将(ひろまさ)くん」の記事が読みたかっただけなんだけど。

……面白い。
私、以前は「あんなの、ゴシップ好きのおばはんたちが好む、
あることないことごちゃ混ぜの興味本位な雑誌」
とか思ってたけど、
で、確かにそれは本当にそうなんだけど、
……とにかく、面白い。
役に立ちそうなこともいろいろ書いてあるし。

ていうか、そうね、実年齢がそういうものの似合うお年頃になってるんだし。
年相応って、落ち着くものね。うふ。
(「うふ」じゃねーよー! キショいぞ、おばん!!>自分)

でも、メイクは若い子向けっぽいのを買ったりしたけど、
はっきり言って「若い女性はお金をいっぱい稼いでいっぱい使いなさい」と言ってるみたいで
ちょっと辟易していた。
でも、「婦人公論」とかもけっこういいし、
こないだは「PERSON」とかいう、ちょっとグラビア誌に近いものを、
江角マキ子が出てるというだけで買っちゃったし。
江角は、身長は同じだけど性格が私とは違いすぎる。
(ちょっと似てるところもあるけど;「一人でいるのが好き」
私はそれも「時間制限つき」だけどねー(^^;)


矢井田瞳、カコイイ!!
元ちとせ、イイ!!

と思ったら、なぜか中森明菜『歌姫2』、買ってしまった。
現在の明菜は、たぶん「落ち着いた女性歌手の役」をこなしているんだろう。
あの子は、……「子」って言ったら不遜みたいだけど、そういう感じがするんだもん!
……あの子は、「歌になりきる子」だと思う。

『難破船』で曲終わりに涙ぐんでマイク持つ手を震わせていたのは、
もちろん「演出」に決まっていただろうけど、
役作りをしているうちにその役に入り込んでしまい、
自分がそれになりきってしまうタイプなんだと思う。

(私は明菜のファンクラブにいたわけでもないし、議事恋愛の対象にもしてはいない;
だって私、レズじゃないもん。
でも、なぜかわからないけど、私は明菜が私と似ている、という気がしてしかたないのだ。

もしかしたら、「あきな」という名が私の男だった頃の名とよく似た響きだからかもしれない)


改名について。
私は、本当のことを言うと自分の男時代の名が、嫌いではない。
だって、ひらがなで書けば「女性名」でも通るし、
父と同じ「漢字で1文字、ひらがなで3文字」というのも、気に入っている。

でも。

残念なことに、漢字で書いてそのまま「女性名」だと思ってくれる人、
今までに出会ったことがないのだ。

だから私は、せめて父の名の旁(つくり)になっている「香」の文字をもらって
より「女らしい名前」にしたいのだ。

これから先生きていくのに、より生きやすいように。


弟の体調があんまりよくない。
なんか、すごく心配。

ただ、「あなた、体の調子そんなに悪いの?」と聞きながら、
内心「私のことも少しは気にしてよ」と思ってしまってるのを感じていた。

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