補講から帰って来て、眠たかったのだけれども散歩に出た。 自転車でまず図書館に向かい、休館日だったので仕方なく引き返す。 そうしたら公園に誰も居なかったので、数年振りにブランコに乗ってみた。
あたしもそう背が高い人間ではなく、寧ろチビっ子の部類に入るのだが、 それでも不用意に足をブラブラさせているとつっかえてしまう。 あたしですらつっかえるということは、あのブランコは小学校低学年仕様なのだな。
ブランコの上からの視線は、やけに低い。 雨上がりの公園だったので、足元のぬかるみも奇妙に肉薄する。 何てことは無いちゃちな滑り台も、何故かとても高く聳えて見えて、 まるで小人のような感覚に陥る。 けれどあたしも昔は『小人』であったのだ。 バスや電車の運賃表に 「大人○○円、小人○○円」 と書いてあるのを見て、 「お母さん、小人だって!」 冷やかしながらも心の中で妙に感心したのは何年前だろう、もう10年は経つか。
視点の上昇と共に、あたしの生活から自然や取るに足りない小さなことなどが離れていった。 もう下校の道々、道端に咲く小さな愛らしい花を摘んで母に持ち帰ることは無い。 昔は学校から家までのたった15分の道程の中にも、 さまざまな発見、ありとあらゆる娯楽が隠されていたのだ。 今の子供たちも果たして、昔と変わらぬ小さな冒険家なのだろうか。
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