受け取った身に余る親切や自分を惨めにさす同情を。 ツバのように吐きかけられた憎悪や中傷を。 身にまとって立ちすくむ人。
毅然と立ってたいが許されぬ現状。 プライドも保てぬギリギリの日々。
涙の乾いた頬に冷たい風だけ感じ。 生きるに値しない。 生きるに値しない。 そんな言葉だけが耳の奥に聞こえだしたら思い出せよ。
誰もが坂の途中。 誰にも明日がある。 今日の負債をたとえ死ぬまでに返しきれなくても。 どうにか重い脚をてめえの両腕で持ち上げてでもいいから。 うめきながらでいいから一歩を踏み出し坂を登れ。
悲しみのうちに命を落としても。 俺は信じててやる。
それでもお前はその一歩をうめきながら踏み出し。 その坂の途中で。 無念のうちに死んだに過ぎないんだと信じてやる。
いつかは死ぬさ。 だけど負けなど無いさ。
絶望なんてもんは絶望で終わらしさえしなきゃ。 この世には無いも同じ。
正月は三途の川の一里塚でありめでたくもあればめでたくもねぇが。 そらやっぱめでたいのさ。 なんせ。
俺たちはいつだってどうしようもない日々からも。 無理やりにでも一歩、坂を登って来ている。
今日も。 ほら、もう年明けから三歩も進んで来てる。
いろんな顔した絶望がお前を襲っても。 気にするな。
何てことないただの一歩が。 けど。
お前の誇りをもう一度。 そこから新しく形作る。
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