私的正論。

2001年12月17日(月) コトバを安っぽくコネくり回して遊んでンじゃねーヨ。

この『エンピツ』で日記書いてる人ラの中にも。

将来は何か書いて食っていきたい、とか。

本の一冊も出してーナ、とか。考えながら書いてる人が居るんじゃねーかと思う。



そういう人ラの参考になるかならねーかは、サテ置いて。
桜木の腹にすえかねた出来事について。

今日は書く。

ま。徹頭徹尾。文字通り。
桜木の「私的な正論」と思って聞いてもらえりゃイイと、思ってる。



とあるライターと、ちっと仕事の関係でナ。煮詰めるコトがあって。

こっちの意向とか。伝えられるコトは全部伝えたつもり。
あとはまー。そのライターが何を書いてくるか、てのにかかってた。

で。第一稿。

まあまあ書けてるが。奇妙に浮いてるレトリックが、一つ有ってな。
けど。
まあ。全体的な仕上がりの方が先だから。
ようするにさ。テーマに添って、書けてりゃいいから。

もう少しこんな感じで頼みマス。電話を切った。

で。第二稿。

そこそこまとまって来てる。が。アチコチ切り張りしたあとの原稿の中に。
あいかわらず、アノ例のレトリックが、ぶら下がってるよな感じ。

そこまで来ると。ま。桜木もちっと鈍かったかもしれねーが。
アア。
このレトリック、「自分では上出来」「生かしたい」て思ってんだろな、てピンと来る。

そこでまあ。そこまで気に入ってんならヨ。生かしてもらっても悪かない。
ただ。
ココのコノ原稿で必要なのは、こういうコト。こういう空気と。
じゅうじゅう説明さしてもらって。
電話を切った。

で。第三稿。

なんつか、もう。原稿が割れている。真夏のタンボみたいに割れている。
その割れたタンボの真ん中に。

例のエピソードが残滓を残してる。


桜木。静かにキレた。

そもそもナ。桜木が関わるまでに。他のコがすでに関わってた。この原稿。
そのコが「ライターさんと意志の疎通がつかなくて」って泣いたんで。

えっこらえっこらと桜木に回って来た、この原稿。

静かにキレて。
電話じゃ人の話聞けねーのかな、て思って。メールに書いた。

○○様には、なにとぞ当方依頼の意図と内容について十分なるご理解をいただいた上で。
ご自由に○○様の「持ち味」の部分について、発揮していただけたらと存じます。

とま、こんな感じの。慇懃無礼な一文を書いてやった。



で。結果は? 第四稿でOK。

ようやくそれなりにまとまったモンが、戻って来た。けど。

コトバを使って仕事する、てことの意味。
コトバを回して金を取る、てことの意味。

そいつと「自己表現シタイ!」って欲望の狭間で。
そのライターさんがどんな未来を選択してくに至ったか、てコトについては。

どうにも見えて来ない、エピソードだった。
若いコらとも、ちっと相談して。
しばらく仕事頼むのは止めた。

担当者ともツーカー。
直し二、三カ所でOKデスてなライターさんなら。トニカクも。

未完成の原稿を、おかしな「自己満足」で引っ張ったって。
担当者には嫌われるばっかりで。
ロクなことにゃ、ならねーってコト。



どんなことをどんな風に書いても、金がもらえる、てのは。

やっぱ。なんかの賞とかヨ。そんな立派なお冠を手に入れてから、なんだよナ。


それまではとにかく。「目的に添った文章」だけが商品になる。
それがどんなに「アンタ自身にとって価値のあるコト」であったとしても。

「目的に添ってない文章」なんざ。ヘのツッバリにもならねー不燃ゴミ。



『エンピツ』で日記を書くことは。そりゃ。たいした文章修行にはなると思うヨ。

けど。

ただ、漠然と思いのたけをブチまけたってしょうがねーし。
ただ、何となくいろんなジャンルに書きまくったってしょうがねーし。

本気でプロになりたい、て思ってんだったら。

一つの日記に。なんつうか、もっと。力を集中して。
コレが自分だ、コレが精一杯の自分だ、ていう。

そういう主張をすることに「慣れ」てった方が。断然有効に違いないと。
桜木は思う。


すでにプロでやってる人が気ままな日々のコトを書き連ねるのと。
いつかプロになりてーと思ってる人が、野心や自己顕示欲ギラギラさせて書くのとで。

日記のスタイルが一緒、てんじゃ。
あんまり良かァねーんじゃねーかナ、と思う次第。

ただ書いて書いて書きまくった、からって。
残念ながら。
よほど幸運な例を除いては。

うまくはならないと思う。


ちっとセンセーショナルな題材で人目を引いて。例えば票が集まってさ。
で。その先は。何なんだろ。

「文壇をめざす」

ていうんじゃなくて。

「文壇をめざしてる風ごっこ遊び」

ていうんなら。まあ。止めねーし。つうか、何もかもみなカラスの勝手だが。


くだんの「かけだし」ライター氏のよに。

テメエの可能性ってのを。
コトバをコネ回して遊んでるレベルで、オワリにしたくないんなら。


もうちっとキビシイ気持ちで臨んでもいいんじゃねーか、て。
思うダケ。

アマチュアの物書き志望の人間が集まるフォーラム、てのはネットの中にもたくさん有る。
批評、批判、足の引っ張り合い。大ゲンカ。
けど、そんな中でまあ。負けん気強く残ってった人間の中に。

今は随分と名を馳せてるライター、てのも何人か、居るもんだヨ。


ソコまで真剣にヤリタイわけじゃないからア、て言うんなら。
アイ。ワカリマシタ。桜木のお節介。ヤな思いさせたんだったら。謝るヨ。


『エンピツ』で。日記書いて。お友達作って。楽しいナ、ていうのは最高。
この素晴らしき、日記を介したコミュニケーション。万歳。だ。

しかし。しかし。

もしもカケラでも「プロになりてー」なんて色気が、あるんなら。
今からでも遅い、てことはねーんだからさ。

もっとこの『エンピツ』のシステムを。
有効に使ってみてもいいんじゃねーか、て思う次第。




サテ。年の瀬で。
毎日毎日更新すんの。ちっと難しくなってきやがった。

『エンピツ』日記の作者サンから。
ベストセラー作家ご誕生、ナンテ初夢でも、見てェモノ。

今日のタイトル。扇情的なタイトルに乗っかっちまった。
いや。
乗っかってくれちまった「内省的」なコトバ書きの人たちに。

アリガトウ。

良いテキストを。

そして。

良いクリスマスを。良いお年を。




可能性ってモンを信じて「我を張る」「ガンバル」気のある全ての紳士淑女のミナサンに。


チャオ。


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桜木



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