samahani
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きょう、息子2の通っている小学校で「Family Fun Night」という催しがあった。これは「家族のお楽しみな夜」と謳っていても、なにも学校が家族サービスをしてくれるわけではなく、目的は fund raising(寄付金集め)である。ピザを食べながらビンゴゲームをしたり、オークションをしたりする。なぜか年々縮小の傾向にあり、今年は盛り上がりに欠けたので、早めに帰る人が多かった。
息子も突然いなくなってしまったが、ひとりで帰ったのだろうと思い、わたしも帰途についた。校舎を出て真っ暗な校庭の横を通ると、子どもたちが走り回っているのが見えた。すると突然、闇の中から小さな声がした。
「Hey! ママ、ここだよ」
(なにがHeyなんだか・・) 見ると、息子2が地面に這いつくばって、じっとしている。かくれんぼをしていたのだ。何もない校庭では、走り回るか、伏せてじっとするしか、方法はない。夜の校庭に子どもたちが集まってくることなどめったになく、暗闇のかくれんぼなんて、子どもたちにとってはエキサイティングなことに違いない。なんだか、すっごく楽しそうだ。
我が家は、校庭に隣接するコミュニティーの中にあるので、危険は少ない。わたしはそのまま帰ることにした。
帰り道、ふと「管理責任」という言葉が頭に浮かんだ。ここで、事故や誘拐があった場合、誰の責任になるのだろう。やっぱり親なんだろうな。
世田谷に住んでいた時、ウチの隣にあった幼稚園が廃園になった。しばらくして、園舎は取り壊され、子どもたちが遊ぶのにちょうどいい空き地ができたが、そこは高いフェンスで囲まれ施錠されてしまった。目の前の絶好の遊び場が段々と草ぼうぼうになってくるのを見るにつけ、文句のひとつも言いたくなった。
「何かあったら、その土地の持ち主が管理責任を問われるんだからね、仕方がないよ」 夫はそう言ったが、その「管理責任」とやら、いま考えてもやっぱり理不尽だと思う。空き地を目の前にして子どもたちは道路で遊んでいた。遠くに小さな公園もあったけれど、幼稚園や低学年の子どもには往復の道路だって危険なのだ。
暗闇のかくれんぼを見ていたら、管理責任という言葉と、狭い日本で、遊び場もなくて、締め出されてしまった息子たちのことを思い出した。
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