キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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朝必ず「リライト」の着信メロディーで目が覚める。 昨日は早く寝たせいか、目が開いた。 午前7時。今日、大学は休みだ。
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夢の中で私は、人と手を繋いだり、握手したりすることが多い。 そういえば、中学生のころ、色んな人と握手してた気がする。 その度頑張れた気がする。 そんな相手は大体「先生」だった。「教師」だった。
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朝起きると、全てを忘れてしまいたくなる。 このあいだ蓮と電話をしたことも、話したことも全部。
私があのアーティストを好きになったのは蓮のせいだ。 蓮が歌っていたからいけないんだ。
私は蓮が嫌いだった。 顔立ちは良いくせに、人をばかにするわ、からかうわ。 それなのに本気で女の子に恋をしたりして、私に本気で相談したりするんだ。
男女間の親友とか、私は無いと思う。 ただの友情ならあると思うけど。
私が蓮と親友になることはなく、友達でいられるのは 蓮が元彼女が好きだからで、私は蓮の性格を愛していないからだ。
蓮は私の話なんかに興味はないのに。 どうして私は彼に「時が経つのを待つしかないね。」 なんて言わなきゃいけないんだろう。
私はただ色々なことが悔しいだけなのだ。
私は彼の前で悪女になるだけなのだ。 でもそれでもいいよ。私が私な証拠なのだ。
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