2003年03月03日(月) |
学問にしろ、芸術にしろ、大きい仕事をした人は、 |
学問にしろ、芸術にしろ、大きい仕事をした人は、 一般の人々が「わかった」と思っていることに対して、 「果たしてそうだろうか」と疑問に感じ、 簡単にわかろうとする誘惑に耐え、 「わからない」ことに時間をかけて取り組んだ人たちである。
「より道、わき道、散歩道」より 河合隼雄著
河合氏は、著書の中で、簡単には「わからない能力」が 非常に大事だと言っている。 現代人は簡単にわかりすぎると。 それは、「わからない」と自分が不安で落ち着かないからだと。
私も、簡単に「わかった」ふりをする。 実のところ、わかる場合もあれば、全然わからないときもある。 そんなときにも、わかったようなふりをする。 そうすると、仲間でいれるような気がするし、 バカではないことを示しているように感じるからだ。 だから、深くなく、いつもその場しのぎだと 自分でわかっている(と思う) 本当にはわかってないし、理解していないと 自分でよくわかっている(と思う) 自分の身を守るために「わかっている」というふりをしている。
きっと世の中には、 深く理解しないとわかったと言えないことも、 表面だけでもわかればいいことも、 全然わからなくてもいいこともあるだろう。 いつも、わかったふりはしなくてもいいのだろう。
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