金網よ、こんにちわ。 最終回(with椎名林檎「虚言症」)。 |
魚もガムも日記も人も、ネタは新鮮なのが一番だ。 ---
そうそう。 7時45分。頃、に電話がなったのである。ジリリリン(死語)と。
あたしはどうせやたら早起きな親戚のおばさんかなにかだと思ってモゾモゾ移動して受話器をムンズと掴んだ。「はい・・・・もしもし」
「事故った」嫌に平板な嫁の声。「は?」
「ごめん。事故った」 あ、そうですか。
「相手は?」事故慣れしたあたしの第一声だった。 「相手はいないよ。っていうか脱出できない。なんとかして。」
脱出できない???
俺が畑に突っ込んだ時でさえ、脱出は出来たぞ。
「あ、そう。それじゃ向かいます」
相手がいなければどうにでもなる、と思い、寝巻きのままとりあえず現場に向かったのだった。
最寄り駅へ向かう裏道の途中、神社に差し掛かったところで、よくある黄緑色のフェンスに前から突っ込んでいるおんぼろムーブを発見。げらげら。
ちゃんとした事故は初めての嫁が寒空の下、佇んでいた。 一応、事故の状況を聞く。要は、対向車線で追越をかけてきた車をよけようとしたらスリップしてドカン、ということだったようだ。
スリップドカンか。ふうん。げらげら。 人の事故は楽しいなあ。
「で、保険屋とかには電話したの?」
案の定、あたし以外には連絡すらしていないということ。 何も無い田舎、目立つ裏道、野次馬なんかもちらほら。 しまいには、そこら近辺のボスなんかも出てきたので、長居は嫌だな、と思い、事故ならお任せのあたしがイニシアチブを握らせていただいた。 誰かに責任をなすりつけたい嫁はひたすら横で文句を言ってたがシャットアウト。相手がわからなければ何の意味も無いのだから。
だって、保険を節約するって加害者不明は対象外にして、車両保険を安くしたばっかりじゃないか。
さてさて。
保険屋に電話して状況説明し、レッカーの手配をし、ついでにそこに修理をお願いして、警察対応し、なぜか見当たらない自賠責とコピーしかない車検証の再発行を手配して、家に帰った。
結局、左前の足回りがやられていた模様で、総額20万。 金網は対物の保険で賄えるが、ムーブの修理は自腹。
先月から働き始めた嫁の1月の給料がムーブの手術代に消えるのであった。 ちなみにこのムーブ、今回で7回目の事故ゆえ、お払いが決定した。
猛烈に落ち込む嫁だが、まあ、しょうがないじゃん。ねえ。
「そうだけどさあ・・・。っていうか、あんたがあんなテキパキしてたの初めて見たかもしれない。事故も慣れるもんだねえ」
よし。フロントネックロックの刑。
--- さて、YOSHII LOVINSONのアルバムでも買ってきまーす。
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2004年02月09日(月)
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