語り
DiaryINDEX|past|will
| 2006年04月07日(金) |
御花見ジロ忍日記(がんばれ少女漫画) |
こんばんわ。忍足です。
今日は花見に行ってきたんよ。
近所の寺が桜の名所で、夜店も出るてジローが教えてくれたんで、一緒に行ってきたん。 夜店で買い食いするから腹空かせとけって言われて、夕食食べやんと出かけた。 連れられて行った寺は入り口の駐車場から桜の木が並んでて、すごい綺麗やった。 人出もすごかった。
境内に入る手前の空き地に、何故か特設カラオケ舞台が設置されとって、 ちょうどジローと俺が着いた時に、酔い酔いになってるどっかのおっさんとおばさんが
「男と女のラブゲーム」を熱唱中やった。
寺中響き渡っとった。 ジローが
「色々台なしだよな」
ってうっそりしてたけど、俺は結構ウケとった。
桜の木の並ぶ境内にちょうちんがいっぱいつるされとって、 夜店もいっぱい並んでた。 俺はめっちゃ腹減ってたから、粉モン狙いでお好み焼きの出店に行こうとしたら、ジローに
「そうゆうの後にしねえと他の色々食べられなくなるよ」
って止められて、フランクフルトとか、チョコバナナ勧められた。 勧められたもんの形状が全部一緒でなんかイヤやったんやけど美味しかった。 でもジローもフランクフルト食べとったんでちょっと俺の気にし過ぎかもしれん。
夜店とライトアップした桜は境内の奥までずーっと並んでて、人込みを抜けて、俺等はどんどん奥へ向かった。
入り口から遠くなるに連れてカラオケの音が小さくなるんやけど、 演奏は聞こえんけど歌ってる人間の声だけがマイク通して響いてくるんで、 しかも全員ちょっと音外してるっぽいんで、 歌う人間と曲が変わる度に、その曲が何の歌か分からんくてすごい気になった。 黙って桜見上げながら先を歩いてたジローが、ぽつっと
「ブルーハーツかよ」
ってゆったんで、ジローも気になってるんやなと思ってウケた。
「いまので分かったんか。お前すごいな」
って誉めた瞬間、「リンダリンダーー!!」ってシャウトが寺中に木霊したんで、すごいなあって感心しまくった。
「おもしろい?」
てジローが横目でゆったから、「楽しいで?」って答えたら、ジローがやっと笑った。
突き当たりの本堂まで、桜が両脇に並んでてほんまに綺麗やった。 カラオケの音も遠くて、シーンとしてて、花の匂いだけしとった。 「ええ匂いやな」ってゆったら、ジローが
「これ桜の匂いなの」
ってゆうから 多分そう、ってゆっといた。 ジロー、確認しようとしてるんか知らんけど、 桜の枝を掴んで顔の近くに寄せてすんすん鼻を鳴らしてるのが 愛らしいと思った。
「本当」
ってゆって枝から手を離したジローの頭に、 いつのまにかのっかってた桜の花びらを取ってやろうと思った。 手を伸ばしたら、ジローがおとなしく俯いてじっとした。 俯かんでええし、ってゆったら、
「傷付くだろ」
って俯いたまま拗ねた。 絡まって取れにくいてゆったら
「どーせ天パだよ」
って俯いたまま、くぐもった声で拗ねとった。
そこからまた境内の入り口に戻りがてら、粉モン食べよと思ったら、 夜店が店じまいをはじめとった。 慌てて2人で、唯一残ってた広島焼きの店まで走って買った。 俺、あれ初めて食べたけど、うまかった。 焼そば入ってないけど、広島焼きらしい。
内訳:キャベツ8割、豚肉1割、卵1割。
全然粉モンとちゃうやん。 でもうまかった。
俺が広島焼き初体験なんを知ってんのか、 ジローが
「広島風もけっこいけるだろ」
って俺に言いながら、再び近くなったカラオケ会場を見て
「次『天城越え』。あっちはまだ撤収しねえのな」
って遠い目になっとった。 今夜は色々、なんかジロー的には不本意なんやろかと思って、
「散る前にまた昼間こようや?」
て言ったら、ジローが目を大きくして、そんで、「うん」って言った。
俺的には面白い夜の花見やったんやけど、散る頃もまた楽しみやな。 でも部活休みの日、あったやろか?
たこやき食べそびれたんで次回リベンジ予定の忍足侑士
|