愛より淡く
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2008年09月10日(水) もしかして、私だけ?

ものすごく、ものすごく、昔の話なのですが、私が、3つか4つの頃のことだったと思います。

生まれてはじめてエレベーターに乗った時のことなのです。

幼い私は、エレベーターに乗って、扉が閉まって、しばらくして、扉が開いた時、目の前の景色が、変わっていたことに、ものすごく驚いたのでした。

す、すごい、ちょっと扉が閉まっている間に、あああっという間に変わる。
なんなんだこれは!!いったいどうなっているんだろう???

と、不思議で不思議でしょうがなかったという記憶があるのです。

まあ、とんちんかんといえばめちゃくちゃとんちんかんなのですが

あの頃の私は、エレベーターのしくみがよくわからなかったので、

扉が閉まっている間に、何かとんでもないことがおこって、景色を変えられてしまうのだ、と思い込んでいたようなのです。


「扉が閉まります、扉が開きます。」

と、扉が閉まって開くごとに、目の前の景色が変わっていったことが、すごく不思議で、またすごく面白くて仕方ありませんでした。


本当に、本当に、なんてふしぎなお部屋なんだろうと思っていました。

扉が閉まっている間は、なんとなく妙な感覚でしたし。

まさか上や下に移動しているなんて、思いもよらなかったようです。

ですから、扉が閉まっている間に、不思議なことが起こって景色を変えられている。

と思い込んでしまったのでした。

「きっと扉が閉まっている間の、この妙な感覚に何か謎が隠されているに違いない」


なんてことまでは、思ったかどうかは、すでに記憶にはありませんが。




幼い頃に、初めてエレベーターに乗って、そのように感じたのは

もしかして私だけ?


それとも、「ある、ある、私も、そうだったよ。」

って、共感してもらえたり、

「そんなの小さい頃は誰だってあたりまえに体験することさ」

って、思ってもらえたりするのかしら?


それとも


ありえなさすぎ?





そんなふうに昼下がりにあれこれと考えをめぐらせながら



自分がものすごくひとりぼっちであることを

実感したりしています。




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テキスト庵さん