愛より淡く
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このところヒマさえあったら二階の子供部屋を片づけている夫。ここって本当にいろいろなモノが出てくる。我が家の要るものと要らないものが混在していて、わけのわからない状態になっている場所なのである。
私は整理整頓が大の苦手。要るものと要らないものの分別すらまともにできない。だいたいにおいて整理整頓の苦手な人というか片づけられない人というのは、モノを捨てられない人であることが多いらしい。
「整理整頓のコツはね、どんどん捨てることです」
と、OL時代にとても有能な後輩に教えてもらった。でも私はなかなか捨てられない。普段はほったらかしにしているくせに、いざ捨てようとして改めて見直すと、捨てられなくなるようなモノばかりなのだ。でもそのほとんどは知らない間に捨てられていたとしても気がつかないようなものばかりなのだけど。
「ったく、こんなもんなんでおいておくんだよ〜わけわかんねーー」などとあきれながら、夫がパッパとゴミ袋の中に放りこんでゆく。
先日、例のごとくニ階の子供部屋で、片づける手を休めた夫が座りこんで、なにやらしげしげと見ていたので、いったい何を見ているのだろうと思ったら、な、なんと私の中学校の卒業アルバムだった。
私もついついなつかしくなってのぞきこんだ。みんなどうしているのかなあ?顔はわかっても名前が出てこない人もいた。
その中にそこだけひときわ輝いて見えた少年がいた。私の目にはそう見えた。少年はこっちを見て穏やかに微笑んでいた。なつかし〜。中学3年生の時から4年間ずっと好きだった子だ。私が一目ボレならぬ、一曲ボレしてしまった子だ。一曲ボレというのは、遠足のバスの中でその子が歌った一曲を聞いてすっかりその子にホレてしまったというただそれだけのことなのですがね。
「ね、ね、見て見て、この子この子、私が好きだった子」
思わずその子を指差して夫に教える私。無邪気にちょっと得意気に。
ありがとうございましたゥ
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