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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
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2008年10月11日(土)
偽りでも善さを生み出せるのならば。


金八、ごくせんに続き新人達が世間では流行のようですが、個人的に生徒と教師の間に、本当に絆があるとは思い難い。別に反発や悲観的或いは経験則のみで語っている訳ではないですよ。
単純にあり方として、担任というのは、一人の未熟な人間が数十名の更に未熟と思われる数十名を受け持ち、それも一年や二年で入れ替わるサイクルで、何年もこなしていく。場合によってはころころ学校を変わりもする。そうすれば職場の人達とも新たに関係を構築し直さなくちゃいけなかったり。
教科の担当でも、改正される内容を頭に入れなければならず、しかし基本的には例年と同じ事を言うものだから、次第にあれここは教えたんだっけいやいや確かこれは去年の記憶とかデジャブに悩まされ、授業の内容に間違いがあれば誰かの未来を狂わせもすると言うプレッシャーに曝される。
それで成り立つって言うのなら、ただの切り売りや安売りとしか、思えない。幾ら一年間を共に過ごしたと言えど顔と名前を覚えて貰える以上の何かを期待するのは、無茶ってもんじゃなかろうか。
単純計算で担任を三年もやれば百人くらいは受け持った生徒になり、そしてその百人にとっては仮にも一年間の教師だったと言う点で、少なくとも教師よりは労せず特徴や印象まで覚えていられる。だからといってその人に己が覚えられていなかった時非難するのは、良くも悪くも印象に残っていないそっちのせいだろ、と。
いや違う見分けの話じゃなくて、贔屓やすききらいがあるだろうし、それからマイナス面だからこそ覚える事もあり、全員が全員愛で結びつくと思っているのなら、先生様は、まっこと聖職だと思いけり。

でもスクラップティーチャーというタイトルとしてはやっぱり此方の方がしっくり来る。特番でやっていた時、うっかりこれに似た想像で出迎えたからそういう意味で吃驚した。
取り敢えず土曜九時はジャニーズ独占なんですねありがとうございました。


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