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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2008年04月12日(土)
怖じ気付くポイントなんて人其々の。


やばいなーもう、銀魂面白いなぁ。特にアニメの銀さんの声がなんかもう、始めは恰好良過ぎだとかぐらいに思っていたのにすっかり銀さんで、とは言え今週は真撰組の動乱話だったので全然出て来てはいない訳なんですが、そんな風にアニメ銀魂に翻弄されている最中銀新小話とか読んだら震えて来ちゃう。
勿論それは書き手のえもいわれぬ持ち味によるところも大いにある訳ですが。過去何度かのめり込みそうになった事のあるジャンルな分、いつ転んでもおかしくないのでくれぐれも注意しなければ。
いや別に幾らはまったって書いたって問題は無いんですが、そこはそれ、身近に熱狂的な愛好者がいて今更夢中になってたまるかという、所謂いつもの病気です。
だからそんな魅力ある銀新書かないでくれ! というちょっと痛い私信でした。


昨日は公開時から気になっていたMr&Mrsスミスを地上波でやっていたので見ました。
が、想像していたよりもちょっとばかしいや本音を言えばかなり微みょ(略)
敢て述べる事でも無いですがあくまで全部偏った自分の主観なので、お気を悪くされましたら申し訳ありません。

なんというかこう、序盤がかったるく感じられ(何様なんだ)、ようやく本腰を入れて見れるようになったのはこの映画のテーマである夫婦が互いに殺し屋であるという点を隠していた事に気が付いた辺りですが、その際の駆け引きこそ望んでいた攻防戦なものの以降は普通にアクションが多く、そんなに映画にアクションを望んでいない自分としては心情の方をもっと細やかに攻めて欲しかった。
とは言いつつも劇場に足を運んでまで見る意義のある映画とはなんなのだろうと考えた場合、結局派手なアクションや特殊加工にエフェクトばりばりの魔法とかそんなしかないよなと至った最近ですが。

愛した人と結婚する為とはいえ嘘で塗り固めて来た己の過去が白々しいとどれ程感じる機会があったのか、それでも相手にそんな嘘を吐かれたと思えばやり切れなくてだけど一方的には責めきれなくて、始めから破滅させる為の計画、計略結婚だったのではと疑心暗鬼に陥りそんな自分を嫌悪しつつしかし業界で生き延びて来た二人だからこそ簡単にも拭えなくて、そういう葛藤をもっと画いて欲しかったのですが、この言葉の羅列を素直に並べ立てたくらいにしか触れられず、掘り起こされていなかったのが、期待外れ。
なのでもやもやを乗り越えそれでも一緒にいたいと決意する二人までがなんだか薄っぺらくて、熱く求め合うのは大変結構ですがもっと感情移入させてくれたらより素敵に思えたのだろうにと、惜しく。

更に二人が互いの正体を悟るきっかけに、なった部分は中々好みでしたが出汁に使われた青年の扱いが、もっとこう、いっそ二人に懐いて一緒に同行するくらいの役付けが欲しかった。更に更に状況を把握して二人手を取り合い共闘する最強夫婦というのは美味しいですが、観劇後すっきり、とした爽快感は味わえませんでした。
設定の面白さの割にいまいちだったかなぁと、矢張り期待し過ぎてはいけませんね何事も。


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