ライフ・ストーリー
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きょうの音楽はヘンデルの管弦楽組曲「水上の音楽」です。
書く仕事に限らずにいえば全く収入がないわけでもないので、その関係で火曜日は更新できないことが多いため、早めに更新。
昨日の日記に書いた映画『ノッティングヒルの恋人』に出てきた雑誌は『HORSE and RIDER』ではなくて『HORSE and HOUND(馬と猟犬)』でした。どうも都合のいいように記憶ちがいしていたみたいです。訂正してお詫びします。
これだけではなんなので…
大好きな詩を一篇どうぞ。 昨日の「林檎の香」の詩と読みくらべてもおもしろい詩です。
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「心のなかで」
陽を受けた果実が熟されてゆくやうに 心のなかで人生が熟されてくれるといい。 さうして街かどをゆく人達の 花のやうな姿が それぞれの屋根の下に折り込まれる 人生のからくりと祝福とが 一つ残らず正しく読み取れてくれるといい。 さうして今まで微かだつたものの形が 教会の塔のやうに 空を切つてはつきり見えてくれるといい。 さうして淀んでゐた繰り言が 歌のやうに明るく 金のやうに重たくなつてくれるといい。
/野村英夫
☆野村英夫は1917(大正6)年東京生まれ。 早稲田大仏法科に学び、毎年夏は病気療養のため 軽井沢(追分)で過ごします。 立原道造や堀辰雄に師事した「四季」派の詩人。 立原の死後、『立原道造全集』の編集に参加。 昭和21年に小詩集『司祭館』を発刊。 昭和23年、30歳。フランスを愛した詩人は 静かに世を去りました。
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