少し追憶 - 2002年01月17日(木) 今日は相当昔の話。 実家の裏山には、とってつけたような動物園と これまたとってつけたようなアスレチックがあって、 小学校時代の遠足では定番コースでもあったのだが、 とある冬の一日、それほど仲が良かったわけでは ないのだが、たまたま近所の同年代の連中と、その アスレチックと動物園で遊ぶことになり、そこは 特に入場料をとるようなこともなかったので、適当 にめいめいがめいめいの好きなことをし、で、裏山 を下りたのだった。 駄菓子屋、というものが子供の社交の場である、と いうことを実感できるようになったのは、大学時代に 子供会のサークルに入ってからのことで、そう滅多に 一緒に遊ぶこともなかったその近所の同年代の連中は、 裏山を下りるとそれが当然の出来事のように駄菓子屋に 入り、めいめいがめいめいの好きなお菓子を買って 食い始めた。 そこにあって一人、駄菓子屋にいながら駄菓子を買わず にいた者・・・それがワタクシであった。いや、正確に は、買えなかった。 金を持ち歩く、という概念が当時の自分には全くといって いいほどなかった。「自分は子供なんだから、金なんて 必要ない」とまで思っていた。この考えは中学まで続く ことになるのだが。 さて、駄菓子屋を出ると、連中は銭湯に行こうと言いだす。 なんだか妙につまらなく感じたものだった。 自分だってまだ子供なのに、「せめてガキの頃くらいは、 金のかからない遊びをやろうや」と思ってしまったもの だった。 ...
|
|