2003年03月23日(日) |
LOVE & PEACEだね。
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ドラえもん展へ行ってきました。
仕事絡みでタダ券を頂いたので、こんなときばかりは仕事しててよかったーと思うけど
そんなんたった1,000円の代償だしね、安いもんでしょ。
これからドラえもん展を観に行くってゆーのになんて汚れた心なワタシ。
「つーかさぁ、泣き声すんだけどー」アタシの上を軽くいく子供嫌いのSっちは、
既にアタシを疑いの目で見て言う。
「青木克憲とか佐藤可士和とかの作品だって言ったよねぇ?」はい、言いました。
ワタシも誤算でした。まさかこんなに子供で賑わっているとは。
ったくガキばっかだよ!泣くなガキ共!
Sっちを先頭に子供差し置いて我先へと進むのです。
はっきり言って子供向けじゃないわけよ?予想以上のガキンチョ率にクラクラ。
鳴き声とか久々に聴いた。新しい生命とか縁ない生活なもんで。
そうなのだ、この展覧会は藤子F不二雄氏が各界のアーティストやクリエイターに
「あたなにとってのドラえもんを作ってください。」と依頼したことが始まり。
やや傾きのある人選がアタシにとっては嬉しくもあり。
彼らの活動を知らない人にとってはそのおもしろさの伝わり方も少し違ってくるだろう。
だってまずこのチケット、フライヤー!かわいすぎるじゃないか!って思ったらほれみれ、
アタシが最も尊敬する葛西薫氏が手掛けていたではないか。もう、葛西さん!
そう思って作品を見出したら切りないわけさ。
召集かけられた30人のクリエイターは欠けることなく熟知した人だったし、
どの方のお仕事も尊敬していたので、楽しいったらありゃしない。
特にお気に召したのは、青木さんの「なりきりドラえもんTシャツ」。
超かわいーのだ、ドラえもんをイメージした青くてお腹が白くてポッケが付いてて、
極めつけはビーズの鈴ポシェット付!のチビT風のTシャツ。
もう一目惚れ。ぜったい欲しい!
だってさ、夏にコレ着てジーンズとかで颯爽と街を闊歩したら!カッキー!
またそれが外人モデル着用の写真でポスターになっててかっこいーんだ。外人だからか?
もうSっちと買おう!と誓う!それがアナタ、いくらすると思います?10,500円(税込)。
どうよ?「高ッ!」帰りにミュージアムショップを物色中、思わず声揃えちゃったじゃない。
まあね、Sっちにも指摘されたけども、
アタシは2万近くするレプリカをいとも簡単に購入しましたよ?
でもそれが何か?
だってドラえもんなりきりTシャツだよ?ドラえもんにはなれないんだよ?
そして着用の際には多少勇気もいるんだよ?
さすがにレプリカ価値観の根付いたワタクシも手が出ません。
脇を見れば2着もレジへ持っていくおねーさんが。完敗。
お土産物の充実ぶりはもう毒ですね、
ざっと図録と藤子F不二雄の本とその他諸々で5千円以上お買い上げ。
それでも手に取った商品を限界まで棚に戻したはずなのだが。
これから行く方は少なくとも3万以上見込んで備えていくべきです。
今日買えなかった分は後日ショップに通ってしまいそうだよ。
で、最大の醍醐味はやっぱドラえもん占い。もうドキドキでしょう?
並ぶの好きな日本人は1時間待ちだろうが2時間待ちだろうがへっちゃらで並びます。
アタシたちも当然その長蛇の最後尾につきました。
先頭の先には、ドラえもんテレフォン?という電話ボックスのような箱があり、
その中でドラえもんが映るモニターを見ながら
受話器でドラえもんに悩みを相談できるという仕組みで、
モニターの下には占いボタンが
勉強(子供らしいテーマ!)、仕事、夢、恋愛、金運と5つ並んでいて
どれか一つの項目について占ってもらえるというか相談できるってわけだ。
まぁ夢を壊すようで悪いがドラえもんの声はテープでしょうから、
真剣に受話器に向かって話しこんでもお決まりの文句が返ってくるようになってる。
順番待ちの列からボックスの中の人を見ると
(ガラスなので何やってるか丸見えなのが恥ずかしい)、
うっすら漏れてくるドラえもんの声がなんともまぁ単調な、
感情のこもっていない大山のぶ代なのだ。
「もっと詳しく話して」・・・・ある一定の時間が経つと話そうが話さなかろうが
「うんうんもうそれくらいでいいよ」と打ち切りに!だってテープだもの!
「話してくれたお礼に、そんなキミにはコレ!」と言って
画面にはどら焼きの写真が出てきたり
酔っぱらいの土産みたいな折り詰めの写真がでてきたりして、
最後にドラえもんがお払いしてくれて「また来てねー」と言われるのである。
それでボックスの下からよくあるゲーセンの占いみたいに紙が出てくるわけだよ。
その紙が欲しいから並んだようなものだわ。
自分の番が近づくにつれてとてもドキドキしてきた。
「当然恋愛だよねぇ?」「でも誰も真剣に恋愛なんか視てもらってなくない?」
「この場でドラえもんに恋愛視てくれってのもどーかと思う?」
「いや、ドラえもんに恋愛の何がわかるのか知りたいし。」
しかし見事にみんな恋愛を外す、なに?やっぱ恥ずかしいから?
そうなのよ、この中の様子丸見えなのがイタイよねぇ、そんなおまえは自意識過剰?
いよいよ自分の番です、先に入ったSっちがなにやらしゃべってるのが見える!
何話してんのぉぉぉ?テープ相手に?相方の奇妙な行動にちょっと戸惑うがいざボックスへ。
「僕ドラえもん!」想像通り、あの声で名乗られたぞ。
相談したい項目ボタンを押してくれと言われ、迷わず「恋愛」を押す。
と同時にドラえもんのリアクションに大爆笑!
「うわー!それは大問題だね!」だってー!
なんて感情のこもってない声なんだー、そして恋愛は大問題なのか?
一応「やり方」のようなものが貼ってあったが
「10秒以内で感情を込めてドラえもんに聞いてほしいことを話してください」だって。
ってゆーかソレすごい注文だな!10秒以内なんて留守電並!感情をこめなきゃいけないの?
結婚できるんでしょうか?とか言えばいいわけぇ???
うわー、アタシが話すの待ってるよー。
それなりにドラちゃんは10秒無心で待っていてくれるのです(ぜったいテープだけど)。
10秒経過した頃、「もっと詳しく話してー」と言われるのです。
ごめん、アタシ無視して10秒経ってしまったわ、
それに詳しく話してと言われて一人でしゃべれるものですか?
ってゆーかSっちはしゃべっていたようです、かっこいいなぁSは。
またもや数秒間悪いけど無言の時を過ごさせてもらいました。
何も話してないのに「もうそれくらいでいいよ」とドラえもんに打ち切られちょっとカチンとくるワタシ。
で、他の人と同じようにお土産もらってお払いしてもらって、占いの紙みたいのが出てきました。
そうよ、コレがほしかったの!
占う項目毎に同じ紙が出てくると思われるが、
アタシたちの『恋愛』は
『キューピットの矢・チャンスをのがすな!この矢で好きな人をいとめよう!』
という道具でした。
『ドラえもん第3巻「ああ、好き、好き、好き!」より』と
その矢が登場した何コマかが抜粋されていたんだが、
その話を知らないアタシとしては、
「ああ、好き、好き、好き!」という悶え方の方が非常に気になりました。
一体どんなお話なんだ?
1時間弱並んで難なくあっさりとドラえもんテレフォンをこなしました。
ちなみにSっちが何をしゃべっていたかと言うと
「何?なんか話すのー?ちょっとー!」とか大阪人みたいなことになっていたようで。
それぞれの作品はすばらしくて、あの人らしいなーとかそんなことを感じながら堪能したのですが
意外と共感できたのが「うる覚え感」ってゆーの?
もちろんドラえもん大好きでものすっごく詳しいタイプの人が多いと思うんだけど
アタシはどちらかと言うと子供のときに子供らしくテレビや漫画を読んだ程度で
マニアではなく、年と共にすり抜けてしまった道でした。
そういう姿勢で向き合ってる方も何人かいらっしゃって安心したのです。
自分の周りは職業柄と言いますか、ドラえもんマニアレベルがわんさかおりますし、
漫画もガンガン読むし、キャラ好き、大人買い好きが多いものですから
その中ではアタシは思い入れがない方で非国民などと非難されたものです。
しかしワタシのように緩やかな記憶しか持ち合わせていない人は
大半が自分より上の世代だったので、アタシって何なんだ?と自信喪失です。
アタシあんまりテレビっ子じゃなかったからなぁ。
きっと大人になってもすっごい詳しくて好きな人と、アタシのように記憶の中にある人とでは
ドラえもんに対する表現も違ってくるのです。
あまりのうる覚え具合に自分でもガックシだったのが、ドラえもんのしっぽ。知らなかった。
なんとなく丸い赤いやつだったと思ったけど針金の先に付いていたとは。
そしてしっぽが電源になっているから引っ張ると電源が着れちゃうんだって?
そんなことになっていたのか、未来の猫型ロボットは。
未来なのにすごくアナログなところがいーんだよね、
竹コプターなんてさ、未来と言えないだろう?
ちょっとATOM(ラーメンズ)を思い出してしまいました。
なにがいいってドラえもんは明るい未来だからいいのだ。
今このタイミングでドラえもん展を訪れた人は何らかの思いにかられると思う。
ドラえもんがいたら丸く治まりそうなことがいっぱいある。
「アナタにとってのドラえもん」の意図はそこにあったんじゃないか。
みんな自分にとってドラえもんを抱えて生きている。そうでしょ?
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