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2002年04月14日(日)   マルホランド・ドライブ ★★★


かねてより観たかった

マルホランド・ドライブを観にガーデンシネマへ。

わたしの中で久しぶりのリンチ熱に火が付いた。

まず前売り券の形態から凝ってるんだ。

ちょうど普通のチケットの半分くらいの幅で細長い。

こういうところからもう映画が始まってるかんじ。

映画は前売り券でチケットデザインを楽しむことにしている。

目を惹くデザインに出会うと本編への期待も膨らむ。






映画を見終えてどっと疲れた。

なんなんだ?このもやもや感。

あの不気味なラスト。

あーすっきりしねー!

後味はあんまりよくないけど

ものすごく「解りたい」衝動にかられた。

いつもそうだけど解らせるストーリーとして

創られたのではないのかもしれない。

解りそうで解らない。

たぶん計算されたつじつまなんだ。

つじつまが合った!と思わせといて

やっぱおかしい・・・と思わせるんだ。

彼はあーゆー世界が好きなんだよ、

だから深く考えちゃぁいけない。

あやうくドツボにはまるとこだったぜ。

って思えればいいのだけれど

やはりリンチファンとしては

つい解きたくなってしまうのよ。






いや、解らなくていいのかも。

なんてゆーか彼の映像独特の世界感を

味わうことが目的でもいいんじゃないか。

青みがかった色彩の美しさとか、

黄色いライトとか、夜の色とか、

ドライブシーンの不吉感ただようライティングとか

絶妙な音とか。不安な心理描写のうまいこと!

そしてなによりもツインピークスでおなじみの

赤い部屋と小人のおじさんのあの世界感。

どぎつい色彩、赤とか青とかの暗いかんじがとても美しい。

登場人物がまた個性的というか

ツインピークスもそうだったけど

リンチ氏がすごく好きそうな面々。

有名無名関係なく顔に力のある俳優さん。

特にリタ役の女優さんはすごい目力。

彼女の黒い髪とセクシーさが

リンチ作品にしっくりいく。

印象的なレストランで見た夢の話をするまゆげの濃い男、

アパートの管理人ココ、

クラブシレンシアのイリュージョンを見せる男、

(ツインピークスのフクロウの化けた男に似てる!)

シレンシアの青い髪の女・・・

なんてリンチ好みな顔なんでしょう。

そういう彼の世界を楽しめればいいのかもしれない、

全部を解りきれず、半分あきらめの気持ちです。

やばい。もう一回観てしまうかも。

中毒になる人の気持ちがわかります。

ひとことに感想を言えないストーリーなのです。






以下は勝手な思いこみ解釈です。

映画を観た人、こんな解釈どうなんでしょ?






まず最初のベッドで誰かが寝てるような映像・・・

これって最後につながってる?

それに最初のあの60年代風ディスコ調のイメージって

夢の中を想像させる。

だとすると・・・

全部ダイアンが見た夢?

気になったのが女優に一人二役やらせてる点。

意図がないわけない。

夢に現実世界の人間が登場すると、

美化されて出てきたりするようなこと?

つまり、現実のストーリーは、

ダイアンとカミーラ。

カミーラに復讐するダイアンが現実で、

それがうまくいくことを夢に見ている?

夢の中では現実世界の人間が

少しだけ姿や身分を変えて登場する。

だから同じ人が二役やってる。

夢の中の自分と現実の自分を演じ分けるために。

あのブルーボックスが夢と現実をつなぐキーになっていて

あの箱を開けた瞬間、現実に戻されてしまった。

主張中のおばさんが帰ってくるのと同時に

あのカウボーイ男に「起きろ」って言われる。

それが現実に引き戻す合図で・・・。

あの箱、すごい顔のゾンビみたいな人が持ってて

その箱から夢で見た人間が小人になってウロウロしてた。

その箱が境になっている証拠なのか。

ん?あの青い箱ってどうしてあったんだっけ?

あのクラブシレンシアに行ってから・・・???

見逃したかも。

やばい、解りそうなのに・・・。

あのふたりの女が象徴してるもの・・・。

夢と欲望と現実がテーマか。



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