身の上を明かさねばならぬ この想ひ。深さ伝わぬもどかしさ 虐待ハ 十人十色の痛(つう)深く、想想しても 実(じつ)、遥か越え上 被害者の痛辛、軽くに喩え語り 安楽暮らしの悪意無き苛(いじ)め 消し護謨(ゴム)で消せぬ一筋人生を 逆行も正もトボトボ歩(ほ)のみ 逆境の世俗に落ちて産まれ出で、痛辛あれど進みハ止(や)まぬ 逆境の宿命(さがめ)受けても恨みなぞ、暇無く生(せい)に身噛(しが)み抜くなり 温湯(ぬくゆ)生者(もの) 熱湯浴続(あびづ)く者ニ語る行為ハ傷開き血流さす 誰一人、自違ふ者の心中(こころなか) 知る術の一(ひと)有るわけも無だろに 06/09/06詠 花香 ***** ***
鬼盆の迎え灯せよと連絡(しらせ)来(け)り 死ししても我を縛ろとせしか? 施餓鬼せど、鬼人の苦なぞ消え去らむ 死してさら我(が)欲し、苦するだろ 死喜ばる者なぞ無きと信じたが、鬼人の死に生き心地いただきとは? 06/08/08詠 花香 ***** ***
何かせば!頭動かす止めと医師 事実そうかと考えども あと一歩先まで 頭動かせぞ! 人の頭に頼りを辞めよ 06/08/08詠 花香 ***** ***
学問と学歴違ひ、気づかずに 見栄で子へ愛持つ術も知ず 愛持たず、大人となりて 気分儘 子持ちて殺(や)るハ何の連鎖か? 06/07/18詠 花香 ***** ***
生くる術 暴力による軟禁で 何も知りせず世俗にほられ ※ほられ=ほうりだされ 逃げ出せど、軟禁で知らぬ生く術も世俗恐怖と闘ふ人生(ひび)や 06/05/25詠 花香 ***** ***
子を奪ひ親選びやに放棄せた・・・心身痛のみ与ふ、輩(やから)等 涼かりし“海の日”たりと久(ひさ)知るハ---恐怖の渦よリ這出たゆえに 積年の、苦悩の岩が除(のぞ)かれて 御酒(みき)呑む今日(こじつ)やけにメデタキ 05/07/17詠 ***** ***
虐待の鎖外れも苦苦増して---語彙も失ひ、深山(みやま)水芭蕉や 06/0612詠 ***** ***
親不(な)くて愛無き檻(おり)ニ攫(さら)われて、世俗見知ず侭(ま)痛辛(つうし)逃げも苦 今こそぞ!痛みの記憶投げ捨てて・・・他より半歩の遅く進まゆ 今在るハ虐待の亡霊---此世(こよ)去りて 呪縛解(ほど)く最後の戦ひ 06/05/24詠 ***** ***
滴る血・・・頭を拭い手濡らしたる。痛み再現、雨の紅躑躅(べにつつじ) 昔日の痛涙(つうるい)思ふ雨濡れし・・・真紅の躑躅-鬼養父(ちち)激昂の口 壁を這う蔦の枝伸ぶその経路---首伸び絞めし鬼養父(ちち)の怪力 06/0/17詠 ※鬼養父=「ちち」と読んでください。 ***** ***
鬱(うつ)薬・・・哀しみ消えて邪魔になり。眠り妨げ、さっと切りたき 用無しの薬 直ぐさま止められず! 用無き作用に振り回されて 06/05/10詠 ***** ***
|
|