三十一弦-花香-

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澱みの笹舟 2003年07月05日(土)


清流の 澱み(よどみ)にかかる 笹舟は 濁りし水面 心にも似て

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詠えない 2003年07月02日(水)


詠えない 混沌とした 闇心 浮かぶ葉紋の 見えない今は

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恐怖の言葉 2003年06月20日(金)


押し潰す 「情緒」言の葉 幼きより どほど表せば 許されるか恐怖

「情緒」は 我が心に 破裂する 恐怖のスイッチ 逃れられずと

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朝風 2003年06月06日(金)


朝風に 染み入る想い 何とぞや 爽やかと感じ得る 嬉し涙や

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神に縋るも 2003年06月05日(木)


世の果てに 輝く住処 開けりと 妖し(まやかし)の神に 縋る(すがる)者居り

縋るれば 病飛ぶよな 神あれば 縋って泣いて あやめ奉る(たてまつる)

時として 心に信ず 神あれど 重き病は 運命(さだめ)と諦め

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欠陥の脳 2003年06月03日(火)


心をて 傷つきしは 時重し 重い頭を ただ引きず涙

傷つきし 脳の欠片の 潤滑油 正し流るるは 遠き果てかな

忙しき(せわしき)世 欠陥の脳には 早すぎて 膝を抱えて 丸々しかなく

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孤独沼 2003年05月27日(火)


孤独沼 深みに嵌り 足取られ 遠き岸の汝(な)に 泣きつ手伸べて

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ふたりぼっち 2003年05月26日(月)


片羽を 傷めた番い(つがい)の 渡り鳥 様に孤独が 棲む「ふたりぼっち」

病身を 重く抱えし 我とそを 優し抱える ただ「ふたりぼっち」

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心は孤独 2003年05月25日(日)


辛しきは 言葉並べすら 出来ぬ事 溢るる想いは 孤立す身心

優しきは 「一緒にいるよ」 語る君 耳に聞こえす 心は孤独

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藤の花 2003年05月16日(金)


春雨の 古式ゆかしき 藤娘 舞い初々し 頬紅彩香

藤枝垂れ 棚のそよ風 頬に受け 乙女の頃の 牛島想ふ

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三十一弦(軽快編)

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