せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2009年11月03日(火) |
劇団印象「父産」千穐楽 |
11月3日(火) 千穐楽。二回公演。 無事終了。 と言いたいところなのだけれど、最後の舞台の最初の方の人形ぶりの場面で、うっかり思い切り膝をついてしまい、鋭い痛みが。以降、正座ができなくなってしまう。 テーピングだと思い、急遽ガムテープで右膝をぐるぐる巻きにしたのだけれど無駄だったよう。 正座から始まる10場、座布団の上で微妙に膝を浮かせてなんとかしのぐ。 最後の舞台も、出番が終わった後のようすをカーテンコールのために移動しながら、回廊のモニター、舞台袖から見守る。 カーテンコールの御挨拶をして、終了! お客様に御挨拶に出て、バラシ開始。大人数でどんどんばれていく舞台。 その後、打ち上げ。 ダダと二人で終電で帰らないといけないと話していたのだけれど、まんまと終電を逃して朝まで。 稽古、本番中には、話せなかったみんなと、たくさんしゃべる。 いい時間をすごさせてもらった。 朝、まだ薄暗い吉祥寺に街に出て、一本締めで解散。 僕は、ほこちゃんと一緒に駅へ。他のみんなは、まだどこかに行く気まんまんなようす。 少しずつ明るくなる空を見ながら、ほこちゃんとあれこれ話す。 一人になって、終わったんだなあと改めて思う。 楽しく、いい気持ちでいられる今があって本当によかった。 ご来場いただいたみなさん、稽古と本番でほんとうにお世話になったキャスト、スタッフのみなさん、どうもありがとうございました。 今までやったことにない「父親」役を、試行錯誤しながら、なんとか演じきることができたのも、あたたかい仲間と一緒だったからこそだと思っています。 楽しく、そして、たくさん勉強させてもらった舞台でした。 ほんとうにありがとうございました!
2009年10月27日(火) |
点検日と最後の稽古場 |
10月27日(火) 「父産」稽古。 今日は、吉祥寺シアターの点検日ということで、稽古場で稽古。 仕事を済ませてから遅めに稽古場入り。 できるようになったなあと思えること。 わからないけど、とにかくやってみようと思うこと。 などなど、いろいろ。 すっかり歩き慣れた駅までの長い道も今日で最後かと思うと感慨深い。
10月26日(月) 劇場入り 朝9時に劇場前に集合。 これからしばらくお世話になる吉祥寺シアター。 午後から、ダダと一緒に新宿へ買い物に行く。 メーク用品やらストッキングやら。僕は、能作さんがオカダヤで見たという、白いヘアマニキュアを探す。 見つけたヘアマニキュアは、たしかに白いラベルが貼ってあるんだけど、「クリア」だった。 お店の人に聞いたところ、「白くなるマニキュアはないですね」とのこと。 このところ使っている、紫のリンスがやはり一番いいとのこと。 少しグレーっぽくする青みの濃いマニキュアもあったのだけれど、サンプルの毛束がほんのり「紫」になっていて、失敗したら白髪をパープルに染めた「おばあちゃん」になってしまうかもしれないと思いあきらめる。 髪の毛を白く染めるグリースを紀伊國屋の地下のセイセイドウで買う(まやちゃんと僕の分)。 ダダに、「ここには昔、すっごいおっかないおばさんがいてね、宝塚の男役みたいなかんじでね・・・」と、30年近く前の話をする。 劇場に戻って、スタッフさんの仕込みのようすを見ながら、今日はおしまい。 飲みに誘ってもらったのだけれど、失礼してまっすぐに帰ってくる。
2009年10月25日(日) |
年齢を感じさせる身体と綱渡り |
10月25日(日) 小返しのあと、通し稽古。 年齢を感じさせる身体の動きを考える。 芝居していて楽しくなると、身体が喜んでしまって、つい力一杯動いてしまう。 若くなってしまうので・・とのダメだし。 思い切り動いて、若くなれるのは、まだ若いってことか・・・と思いながらも、自分と役との距離を考え直す。 いろいろ考えながら、これはセリフも動きも全部変えてかなきゃいけないんだということに気がついて、一瞬パニックになる。 でも、なんとかしないと。 身体と折り合いをつけながら、それまでの役作り、芝居とすりあわせていく作業。 綱渡りしているような気持ち。 通しでは、なんとか身体の持て扱い方が腑に落ちてきたかんじ。 とりあえず今日中に手には入ってよかった。 帰り、明日の劇場入りのための荷積みのお手伝いをして、解散。 駅までの道をダダとアキちゃんとしゃべりながら。
2009年10月23日(金) |
最後のオフとヘアカット |
10月23日(金) 初日までの最後のオフ。 印象さんがいつもキャストの本番用ヘアカットをお願いしている渋谷のサロンへ行く。 うちの岸本くんもお世話になっている美容師さんに、初めましてのごあいさつ。 まつながさんにも来てもらって、梶六月さんの髪型を決めてもらう。 だめなようならいつでも黒くするのでと言っていた白髪頭は、このままでいくことに。 七三の分け目をアバウトに入れて、もっさりとしたボリュームの不思議な頭になった。 伸び放題なまま白髪にしていたので、はさみを入れてもらって、ほっとした気持ち。 よし、これでいけると自信のような気持ちがわいてきた。 帰りしなに加藤慎吾くんが来た。彼は僕の次というスケジュール。ちなみに、僕の前はダダ。 しばらくの時間、鏡を挟んで向かい合いの椅子にかけているのが、なんだか気恥ずかしかった。 これでだいじょうぶというかんじを確認して、お先に失礼する。 帰り、マックでメールのチェックをいろいろしていたら、センター街で、まつながさんとばったり会う。慎吾くんは、一人でも大丈夫だとのこと。 駅までの道をあれこれしゃべりながら歩いた。
2009年10月22日(木) |
ぶつけないことと同じことをやろうとしないこと |
10月22日(木) 夜から稽古。 中盤の大輔くんとのやりとりの小返しから。 その後、僕のラストの場面を。 一度やってみて、ぶつけすぎてると言われ、それを抑えてみた二回目がうまくいったよう。 昨日からああでもないこうでもないと考えてやってみたことが、腑に落ちたかんじ。 三回目は、やっぱりというかんじでなぞってしまい、微妙にうまくいかない。 同じ事をやろうとしないで、結果として同じ事になるのが良い稽古をしたということなのだと思う。 いい稽古を重ねて、毎回を新鮮に演じていこう。 話すこと、聞くことのバランスを考える。 まだまだ聞けていない自分に気がつく。 自分だけで芝居をしてるってことなんだよね。 反省。 帰り、ダダとしゃべりながら。
2009年10月17日(土) |
通し稽古とあぶない人 |
10月17日(土) 「父産」は初めての通し稽古。 僕は、いっぱいいっぱいなかんじだけれども、まずは存分にやってみたかんじ。 やってみて気づいたこといろいろ。 鈴木アツトさんからのダメだし、稽古後、まつながさんとあれこれしゃべり、これからの役作りについて考える。 G.com「金の卵1970」の玉枝さん、名作劇場「根岸の一夜」の加賀川さんとは全然違う、演じ方が必要なんだとあらためて思う。当然なのだけれど。 「父産」で僕が演じる梶六月さんは、どんな人なんだろう、どんな人を僕は生み出していくんだろうかと、帰りの電車でいろいろ考える。 家の近くをセリフをぶつぶつしゃべりながら歩いていたら、すれ違ったカップルの女性に「今の人、あぶないよね・・」と言われてしまう。 ニット帽から白い髪がはみ出ているヒゲのおじさんは、たしかにあぶないと思う。
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