せきねしんいちの観劇&稽古日記
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今日から、固定の稽古場@亀戸。東京の西の方や、神奈川在住のキャストのみんなにはもうしわけない遠さ。 午後、岸本さん、早瀬くんのやりとり。現代の場面とそっくり同じシチュエーションの明治。漱石の言葉をわりとそのまま使っている場面。どう成立させるか、一緒に考える。 夜、全体で。実寸のバミリをとった舞台で、動きを確認。微妙な高さの違いが大きな意味を持ったりする。 今日から、着物の場面はみんな着物を着ての稽古に。僕もひさしぶりの和服。やっぱり余計に汗をかく気持ち。 ここはどこの稽古場だろう?というような不思議なかんじ。でも、ぐーんと明治が立ち上がってくる。 今日はひなまつりなので、稽古場に桜餅を持っていった。 さすがに三月、昼間はぽかぽかと暖かい。 駅までの自転車にも、もう手袋はいらない。
午後、岸本さんと早瀬くんの稽古をみっちり。ヤケ太くんに見てもらいながら、「萌え」ポイントを探る。もとい、芝居を正確に組み立ていく。 夜は、その続きから初めて、女学生の場面。その後、茶の間の場面に手を入れる。より賑やかに。 マミィが古道具屋で買ってきてくれた下駄の裏に、「Happy Birth day ○○くん」の書き込みがあった。もう一方には、二人の名前をいれた相合い傘とメッセージも。「こんなこと直に書くから別れるんだよ。なんでカードにしないかね」とマミィ。そのとおりだ。 稽古の後、小池れいさん、照明の黒尾さん、舞台監督の鳥養さん、照明オペの中野くんと打ち合わせ。 小池さんが持ってきてくれた美術プランをもとにして。 やけに早い土曜の終電、週末は深夜バスがないので、駅までダッシュして滑り込みセーフ。
2008年02月29日(金) |
「雪の降る日に」@浴風会 |
明け方3時過ぎまで仕事をしていて、少しだけ眠ろうと思ったら、思い切り寝過ごす。 9時集合に大遅刻して、直接浴風会へ。 体育館よりは二回り小さい会場での場当たりの最中。 のりうちの公演をする6年生って、やっぱりすごいなあと思う。 大勢の(去年よりは少ないけれども)お年寄りを迎えての上演開始。 今までで一番力の抜けた、よくわかる舞台になった。 (小さなホールだということで、油断してやや声が小さくなったところもあったけれど)。 ラストの歌「ありがとう」がとてもきれいに聞こえて、今日も終演。 これが最後だと思うと、また泣けてくる。 「雪の降る日」に、全部の上演が終わった。 お年寄りから子供達にプレゼントがあって、子供達は学校へ戻っていく。 今度会うのは、来週の「6年生を祝う会」だ。
夜は「新・こころ」稽古。 海辺のシーンを細かく、細かく。 女学生の場面をていねに。 東北弁を練習してきてくれた鶴丸くん。素敵なキャラが立ち上がった。 樺澤氏が稽古場へ。 ドカンと届いたフライヤーを持って、僕は久しぶりに二丁目へ。 「こころ」を新たな視点で舞台化するという話を、いろいろな人におもしろがってもらえる。さすが、漱石。みんな知ってるんだなあと、だからこそ、ちゃんとした、舞台にしなくてはと決意あらたな気持ち。 微妙なところで終電をのがし、上野から深夜バス。 この間、いわきからの帰りに乗ったバスと同じ東武バスで、運転席にいわきから東京までの案内板が置いてあった。
2008年02月28日(木) |
富士見丘小学校演劇授業発表会「雪の降る日に」 |
1時間目から体育館に集合して、照明の確認。今回は舞台上にライトがいくつもあるので、全員でツアーをする。 その後、演出の変更点の確認をしながら、ラストシーンを演じてもらう。 9時半から、1〜5年生による「6年生を送る会」。 6年生は、舞台前のひな壇に座って、下級生のパフォーマンスをずっと見ている。 歌あり、ダンスあり、プレゼントありの、楽しい、そして暖かなイベント。 これだけちゃんとやられたら、6年生はもっとちゃんとしないとねと、一人一人いい意味でのプレッシャーを感じてるだろう。 トイレ休憩のあと、6年生は特活室でスタンバイ。 甚野先生が芝居の中のセリフを使っての気合い入れ、「ヒーローになりたいか!」「おー!」×3回。 体育館に移動して、開演。 今年もまた下級生は、ほんとうにちゃんと見ていてくれた。 6年生は、若干緊張して、声と芝居が小さくなったかもしれない。 それでも、芝居はちゃんと成立している。 最前列に座った一年生が、本舞台と体育館の反対側のピアノと、演技エリアが変わる度に、背伸びをして一生懸命見ていてくれた。 途中でおちつかなくって足を揺すり始めた子のひざを両側の子が押さえているのもわかった。 富士見丘小学校の演劇授業は、演じる子どもたちだけでなく、観客として見ている子供達もあきらかに育てているのだと思う。 稽古では、なかなか届かなかったセリフが、胸にひびくようになる。不思議な感覚。観客を前にして、初めて生まれるいろいろなものを、今日もたくさん見つけることができた。 ラスト、雪が降る。扉座の新原くんが音だしのあと、雪を降らせる係、僕は、ラストの歌の間で白の中割幕をしめる。 少しだけ前にまわって見た雪はとてもとてもきれいだった。 歌が終わり、アナウンサー1役のスミレちゃんが最後のニュースを読んで、この芝居は終わる。 暗転して、大きな拍手が体育館に響いた。 「6年生を送る会」が終わって、6年生は特活室に移動。講師陣も。 感想と、午後の部(大人が見る回)に向けての言葉を、一人一人。 僕は、「みんなが書いてくれた作文を元に書いた、今回の『雪の降る日にです』。どのセリフ、どの言葉も、みんな大切です。なので、セリフは全部、お客さんに聞いてもらいたいです。練習で何度もやったように、相手に伝えるように、観客に伝えるように、演じていってください。」と話す。 明日の浴風会での上演は、会場の都合で照明も雪もなし。「今日が最後の雪だからね」とも。 給食をいただいて、講師陣は、14時開演まで一休み。ご来場いただいた教育長の井出さんからも暖かい言葉をいただいた。 2回目は午後2時開演。保護者や一般の観客がいる。また、みんなで気合いを入れて、舞台へ。 今度の舞台は、昼間よりもずっとずっと力の抜けた、そして、余計に緊張して小さくなってしまうこともない、とてもいい出来になった。 下級生のように、首を振りながら、一生懸命見ているというかんじではないけれど、大人達は、しっかりこの芝居の世界を、子供達が作り上げていく世界を受け止めていってくれた。 終演、そして、大きな拍手。 僕たちは、子供達を追って、すぐに特活室へ。 お疲れ様のコメントを一人一人。里沙ちゃんの発案で、見えないお酒orジュースを持ってみんなで乾杯をした。 一回目の後とは違って、みんなやさしい顔をしている。感想も、昼間より緊張しないでできたとか、100%の壁を越えたんじゃないか?とか、のびのびしたもの。 何より、みんなが笑顔でいることがとてもうれしい。 よかったね。おつかれさま。 すぐに舞台のばらし開始。照明と雪の仕掛けをわらわらと。 今年もまた、他学年の先生方が手伝ってくれる。 照明のコードの巻き方を篠原さんがレクチャー。 伊藤さんの支持でどんどん片付いていく。気持ちのいい現場。 機材を返しに行く、伊藤さんの車に同乗して、江東区の倉庫まで。 往復の道中で芝居の話をあれこれする。 再び戻った富士見丘で、振り返りの会に合流。 校長先生のとなり、長崎先生、甚野先生の正面に座って、子供達の話をたくさんたくさん聞かせていただき、たくさんたくさんおしゃべりする。 帰りは、篠原さんと二人、伊藤さんの車で送ってもらう。 篠原さんと渋谷で別れて、今年は結局、日暮里まで。たくさん話して、そして泣いた一日だった。 みなさん、お疲れ様でした!
2008年02月27日(水) |
富士見丘小学校演劇授業 仕込み バースデーケーキ |
明日の本番前の最後の練習。 朝、劇中で鳴るチャイムの音源はどうなっているんだろうと急に心配になり、あちこち探す。ネットを探し、近所のレンタルCDショップに寄るが、めぼしいものは見つからず、どうしようかと学校に着いたら、学校のチャイムの音が音源としてあるとのこと。よかった。 先生方からの希望で、午前中はラスト近くを小返し練習。午後、照明の伊藤さんに見てもらいながらの通し稽古。 細かい手直しと演出をくわえて、ぐーんと密度が高くなった印象。 ラストの歌「ありがとう」も青井さんが動きをつけてくれて、それ自体が感動的なものになった。 一人一人の工夫がすばらしい。 僕は、場面に出ていない子の近くに行っては、あそこはこうしたら?と、あちこちでこそこそダメだしというか演出を伝える。みんなを前にしての演出は、どうしてもみんなに話してしまうのだけれど、今日は、一人一人とちゃんと話してみる。そんなかんじ。 アナウンサー役のスミレちゃんは、とっても長い距離をしゃべりながら歩かないといけない。かっこよく歩くにはどうしたらいいかをアドバイス。まっすぐ歩こうとするときは、一本の線をイメージするんじゃなくて、幅の広い道を歩くんだと思ってごらんとか。 午後から通し稽古。 今日もあちこちで新たな工夫があった。警官10役のシミズメくんが、のびのびと、おいしいキャラを演じてくれている。 ラストの歌、ありがとうに至るまでの流れ、感動的だ。 今日、いろいろ話した「アナウンサー1」役のスミレちゃんのセリフでこの芝居は終わる。 きっちり話して、この芝居の世界が閉じていった。
感想を聞いて、伊藤さんを中心にして照明の仕込み。 扉座チーム、里沙ちゃん、新原くん、鈴木利典さんは、雪のしかけのセッティング。 いよいよ、明日だ!
夜は、「新・こころ」稽古。 稽古場の電気が消えて、ろうそくのともったケーキが入場。誕生日を祝ってもらう。 先週に続いて、また泣いてしまいそうになる。 今日はミクシィで僕のバースデーを見つけたのいのいとまちゃが企画してくれたそう。 今年は、みんなに祝ってもらってばかりだ。感謝。いいトシにしなくては。 ケーキをおいしくいただいてから、稽古開始。 岸本さんと早瀬くんの場面をみっちり。 やりとりが成立する線をいろいろさぐっていってもらう。 芝居がちゃんと二人の間にあるように。 短い時間で、見違えるようにお互いの関係が立ち上がってきた。 女学生の場面、柳内さんのキャラを生かしていきながら、それでも、二人がちゃんとそこにいるように、相手に言葉が届くよう、あれこれとダメだし。
帰り、水月アキラと待ち合わせてフライヤーの受け渡し。 両国駅深夜0時という遅い時間。電車では帰れなくなるかもしれないということで、両国の彼のマンションに寄り、彼の車で送ってもらう。 マンションの駐車場からの出庫は立体パズルのよう。へえ、こんなになってるんだとおもしろがる。その後は、夜中の下町ドライブで北千住まで。ぎりぎりで終電に飛び乗ることに成功。
2008年02月26日(火) |
富士見丘小学校演劇授業 |
昨日の続きを一時間目から。 最後に通してみる。 警官たちのだらだらした場面がおかしい。 先生役のイチカワくん、子供達を真剣に守っている様子がすばらしい。 生き生きとした場面が次々生まれてくる。 子どもたち一人一人の工夫があちこちで光っている。 給食をいただいて、篠原さんと駅まで歩く。 1時間目から授業が二日続いて、二人ともへろへろになっている。去年はこんなに疲れなかった気がするのは一年は大きいということか。
夜は、「新・こころ」稽古。 柳内さんの女学生の場面。マミィの代役でさっくり読んでから、続き。 冒頭の場面を、岸本さんと早瀬くんにいろいろやってもらう。 帰り、急に雨が降り出した。本降り。 傘がない4人はタクシーで渋谷まで。
2008年02月25日(月) |
富士見丘小学校演劇授業 |
一時間目から富士見丘小学校。 講師陣は、20分前に集まって打ち合わせ。青井さん、篠原さん、里沙ちゃんと、今日の授業というか、「雪の降る日に」の演出についての確認、あれこれ。 急遽、時間をとっていただいての授業、4コマ。 ダンスでアップをしてから、通してみる。 その後、頭から小返し。ていねいに。 大勢が固まってしまっていた教室の場面を、一人一人に気持ちを確認していきながら組み立てていく。びっくりするほど、わかりやすく、そして見やすく、感動的なシーンになった。 こんな稽古をずっとやっていたいと思うものの、おしまいまでは行き着けず、続きは明日!
夜は、「新・こころ」の美術打ち合わせ。 美術の小池れいさん、舞台監督の鳥養友美さん、制作の樺澤氏と。 終電で帰ってくる。
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