せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年03月23日(水) 「浅草シルバースター」稽古

 「浅草シルバースター」の稽古のため、代々木八幡の青年座の稽古場へ。
 初めてお会いするみなさん、この間の写真撮影のときに一度お会いしたみなさんに、ご挨拶。
 今回、夫婦役の竹内晶子さんとならんで座る。
 出演者、スタッフ、あわせてほんとに大勢。こんなの初めてと竹内さんと言い合う。
 台本の追加分をいただいて、読み合わせ。
 昨日ようやく読めるようになって、こんな話だというのはわかっていたのだけれど、僕の役は幼稚園の園長さん、大きな子供が三人もいる。そのうち二人は原口さんと一倉さん。
 「二人でお茶を」でやってたこととはまるっきり違う、おじさんの芝居。
 外波山さんをはじめとするベテランの役者さん達の芝居がほんとにおもしろい。
 竹内さんと、どこでも最年長だったのに、今回は全然そんなことなくて、まるっきり中間の世代だねと話す。
 読み合わせのあと、演出の高木さんから、グループに別れて、話し合ってくださいと言われる。どんな夫婦、親子なのかを徹底的に話し合う。
 まずは、竹内さんと、台本に書かれてあること、書かれていないことを一緒になって探っていく。
 続いて、家族そろっての話し合い。父親役の益富さん、娘役の原口さん、一倉さん、原口さんの夫役の青木さん、息子の恋人役の湯本さんと。
 途中から演出の高木さんと作者の松本さんもくわわって、いろいろ発見しながら、コミュニケーション。
 最後は、稽古場で稽古初日乾杯。缶ビールを飲みながら、おしゃべりする。
 帰りに益富さんに声をかけてもらって、地元のお店に飲みに行く。一倉さん、原口さん、松本くん、演出助手の江原さんも一緒に。
 益富さんに「二人でお茶を」をおもしろかったと言っていただく。よかった。
 芝居の話をいっぱいして、帰ってくる。


2005年03月22日(火) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」返しの一日

 中野に止めてあった、車に乗って、今日は返しの一日。
 亀戸の倉庫、高円寺の事務所、さっこさんの家、のぐの家などなど一日かけて走り回る。
 ドライバーはノグ、同乗は僕と森川くんとマミー。
 恒例のアンケートの朗読を今回も。
 打ち上げでばらばら読むよりもということで、この返しの車中で一気に読ませてもらうことが多い。
 うれしい感想をいっぱい、いただく。ほろっとしたり、大笑いしながら、読み終える。

 今日は、青年座のスタジオ公演「浅草シルバースター」の顔合わせ。もともとNGを出していたのだけれど、やはり間に合いそうにないので、夜の飲み会だけ参加させて下さいとメールする。代々木公園の駅について、電話しようとしたら、ちょうど飲み会もばれたところだというメールが届いていた。そのまま、また電車に乗って、帰ることにする。
 電車の中では爆睡。こんなふうには眠りたくないと思うような人に、そのまんまなってしまい、へろへろになって帰宅。


2005年03月21日(月) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」千穐楽

 開演前のアップをして、バラシの打ち合わせ、それから1場を早いテンポでさらっていたら、あっという間に開場時間。
 いつも千穐楽というのは、どこかさびしくなるものだけれど、今回はそんな気持ちにもならない。それどころじゃないのか、またいつか会えるという気持ちでいるからだろうか。
 入りがやや心配だった予約状況が、お客様の口コミでどんどん増えて、当日券の方も含めて満席になる。椅子が足りなくなったので、何人かの方には、二階のギャラリーから見ていただくことに。ほんとうにありがたい。
 最後の最期に本番中かつらがはずれてしまう。何度かひやっとすることはあったのだけれど、今日は完全に。覚悟を決めて、きちんとかぶりなおして、そのまま芝居を続ける。
 1時間40分、いつもと同じタイムで今日も終演。最後だからという特別のことはなにもないまま25年の歳月を森川くんと一緒に生きた。
 舞台袖で、いつもよりちょっとだけ長く抱き合って、ご挨拶のため外に出る。
 ワークショップで一緒だったasakaくんやyu-jinくんと話す。ありがとうございました。
 yu-jinくんは4月から新国立劇場の俳優養成所に入所が決まっている。がんばってね!とエールを送る。
 バラシは、今日もみんなでわいわいと。
 7時過ぎまでかかってようやく終わり、その後打ち上げ。
 中野駅前の鳥鉄で飲み、大いにしゃべる。
 一週間前のことを考えると、こんな打ち上げができていることが嘘のようだ。
 それでも、諦めないでよかったと改めて思う。
 終電の時間まで飲んで、僕と高市氏、マミー、ノグは、森川くんの家に。
 高市氏、マミーが帰ったあと、岩井さん、ノグとまたしゃべる。
 なべちゃんから、今回の最終動員数のメールをもらう。600人にあと少しというところまでいったそう。よかったねとみんなで喜び合う。
 二次会のようにわいわい飲んでいるうちに、森川くんが眠ってしまう。
 森川くんの寝顔を今日も見ながら、この寝顔に書かせてもらった台本のような気がすると話す。
 きっちり敷いてもらった布団で、ちゃんと眠ると決心して眠る。
 まっすぐに身体を伸ばして眠るのは久し振りだ。


2005年03月20日(日) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」5日目

 日曜のマチネ。一番多くのお客様の予約がある回。
 アップをして、台詞を一場面さらって、開演に備える。
 この頃、楽屋用にいつも苺を買ってくる。
 モモの手前の果物やさんでおばちゃんやおじちゃんと話をしながらの買い物。
 昨日の天ぷらやさんといい、今回、コンビニではない、昔ながらのお店での買い物っていいなと思うようになった。
 終演後、見に来てくれた桜澤さん、森川くん、岩井さんと一緒に出かける。
 桜澤さんと芝居の話をいろいろ、「ソプラノズ」の放送がまた始まるそうだ。彼女が吹き替えている女優さんが、エミー賞を受賞したクール。楽しみだ。
 森川くん、岩井さんと、福新で食事をして帰る。
 昔は、ちゃんと食べると芝居に集中できないような気がしていたのだけれど、今回は、あきらかに空腹だとへばってしまう。グーとお腹が鳴ったら、客席に完全に聞こえてしまうし。
 ソワレの前にも、もう一度アップをして開演に備える。
 一日二回公演をずっとやっているせいで、規則正しく、どんどん楽日が近づいている気がする。階段を一段抜かしで上がっているような感覚。
 夜も、多くのお客様においでいただき、無事終演。あと一回でおしまいなんだと夢のよう。
 森川くんの所属するサニーサイドウォーカーの成瀬くんと佐原くんが来てくれて、ご挨拶する。代表の辻野さんにはこのあいだきちんとご挨拶できなくて申し訳なかった。
 森川くんは成瀬くんたちと樽屋へ、僕たちは高市氏らと一緒に和民へ。高市氏と今回の芝居についての話をじっくりする。
 信じられないくらい早い終電に間に合うよう、しゃべるだけしゃべって、勢いよくお先に失礼する。


2005年03月19日(土) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」4日目

 朝、シャワーを浴びて、花粉症でむずむずする目と鼻をなだめながら、眉の手入れをしていたら、うっかり右の眉頭をそり落としてしまった。どうしよう。しかも、家を出て、電車の窓に映る姿を見て気がつく。4場から5場の転換では、僕はメークを落としてすっぴんになるのだけれど、眉を描かないといけないことになった。
 12時入りで準備。マチネ開演。いっぱいのお客様にささえられて、いい芝居になったと思う。無理して駆け抜けるんでない、いいかんじで走りきったそんなかんじ。
 見に来てくれた、一倉さん、原口さん、松本くんと話す。この間の撮影で初めてお会いした益富さんも見てくれていたそう。ご挨拶できずすみませんでした。
 住宅地に劇場があるため、そそくさと客席でご挨拶をしなくてはいけないのが申し訳ないかんじだ。
 夜までの準備の時間、今日は駅からMOMOまでの間にある「天ぷらやさん」で天ぷらを買って、コンビニで買ったカップ麺(赤いきつね)にトッピングすることに。
 外で食べると食べ過ぎるし、カップ麺だけだと物足りない。ちょうどいい量になった。天ぷらもなかなかおいしかった。
 夜も大勢のお客様が来てくださっている。相手役の森川くんと、スタッフのみんなと、そしてお客様と一緒に?時間40分の芝居を今日も作り上げることができたと思う。
 ワークショップでご一緒したKUMIさん、YUMIさんたち、それにKAORIさんとごあいさつ。どうもありがとうございました。
 高市氏は風邪でダウンとのこと。僕も、のどがちょっと心配なので、今日はまっすぐに帰ることにする。


2005年03月18日(金) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」3日目

 朝、地下鉄に乗っていて、一旦ホームに降りたら、一緒に降りた男の子が持っていた缶コーヒーがちゃぷんとはねて、僕の顔とコートにかかった。びっくりしてとっさには怒ることもできずにいたら、「すみません」とシンプルに謝って、彼はどこかに行ってしまった。しょうがないので、トイレで顔を洗い、コートのシミをふきとる。
 マチネの開演前に演出助手のノグから昨日の舞台についての細かい話。
 アップをして、台詞をさらって、マチネの開演。
 夜の公演までの時間、昨日から近くのコンビニでカップ麺を買ってきて、みんなで食べている。朝は暖かかったのに、午後になって急に冷えた、雨も少し降ったし。暖かいモノが恋しい気分。
 夜の公演のラスト近く、むせてしまって、舞台上で咳き込む。こんなのはじめてだ。今日は朝から花粉症もきつくて、目がしぱしぱしていたのだけれど、そのせいだろうか。もう、だめかもしれないと思いながら、何とかなってほっとする。
 終演後お客様に挨拶して、感想をうかがう。
 こんなに裸になった気持ちになる芝居もない。実際舞台上で僕は二度、裸になるのだけれど、そのことよりも、これまで書いてきた芝居の集大成のようなものになっているせいかもしれないなとも思う。
 カミングアウトの問題、エイズの話、パートナーシップのことなどなど。20歳から45歳までを演じるというのも、ある意味、引き出しを全部開けてしまっている気がする。ドラァグクィーンも登場するから、古典に向き合うとき以外の僕は全部あると言ってもいいかもしれない。
 二人芝居は、「次、僕の番だっけ?」と思うことがない。相手の次は常に自分だ。
 それをただの順番にしてしまうのか、そうしないではいられない言葉の積み重ねにするのかは、大きな違いだ。
 25年の時間を舞台上で過ごす森川くんは、いつもの共演者以上に特別の人だ。
 「もたれあう」のではなくて「支え合う」、かけがえのない、信じられる相手役。
 今日もまた幸せな時間を過ごさせてもらう。
 今日までの5ステージで、明日からは折り返し。
 どこまで行けるのか、わくわくしている。


2005年03月17日(木) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」2日目

 15時開演のマチネ。昨日の相手だけを頼りにした誠実な芝居とはちょっと違う空気にちょっととまどう。お互いを信じていながら、昨日よりも「演じてやろう」という気持ちが、時々、僕たち二人の間に産まれてしまったかもしれない。
 ソワレ19時半開演。マチネの反省を踏まえて、演じようとしないと決めて、舞台に出る。
 お客様にも助けられながら、いいかんじで終演。
 途中、劇中のある場面で、客席から「結婚?」というつぶやきが聞こえる。たしかにそういう場面ではあるけど、つぶやかなくってもいいよねと楽屋で話す。
 帰りに、樺澤良くんからメールをもらい、見に来てくれていた大門伍朗さんと飲んでいるところにおじゃまする。森川君と彼のお客様とも一緒に。
 4月の大門さんの一人芝居の話。僕が高校生の頃に見た「下谷万年町物語」や「住込みの女」の話をさせてもらう。うれしかった。昔、舞台を見ていた役者さんが僕の芝居を見てくれているんだということがもううれしくてしかたない。良ちゃんごちそうさまでした。
 家に戻ると、4月に客演する青年座スタジオ公演「浅草シルバースター」の台本が届いていた。少し読んでみようかと思うが、頭に全然入ってこない。「二人でお茶を TEA FOR TWO」がまだ入っているうちは、無理なんだろうと思う。それにしても、今演じている、宮内健人という役と、「浅草シルバースター」での僕の役との違いの大きさにびっくり。できるんだろうか?と思いながらもわくわくしている。もう少し経ってからちゃんと読んでみようと思う。


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