せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年02月02日(水) 富士見丘小学校ワークショップ

 教師のためのワークショップを見学。講師はポかリン記憶舎の明神慈さん。自己紹介をしあって、97年の池袋演劇祭ですれちがっていることが判明。お手伝いは演劇百貨店の柏木さん。
 富士見ヶ丘小学校の先生方が特活室に全員集合。全員といっても20人。今の小学校ってこんなにコンパクトなんだと再認識。
 みんなトレーニングウェアに着替えて、読んで欲しい名前を胸に書いて、いつもとはちょっと違った気分。
 明神さんは、まず座骨や足の裏の感覚を確かめていく。裸足になって、自分の身体のなかを丁寧に、そしておもしろく見ていくプロセスがとても楽しい。
 肩胛骨の下に手を入れてみるというエクササイズ?あたりから、僕もちょっとお手伝い。一緒に見ていた篠原さんや平田さんにやってみてあげているうち、先生方の輪の中に入って、宮校長先生や今日はじめて会う先生(「女王様」っていう名前が書いてあった)とも楽しくやりとり。
 後半、座骨と同時に丹田を意識するというところから、フラフープを使う。二人がお腹(丹田)でフラフープをささえあっての「フラフープ騎馬戦」で盛り上がる。遊び道具としては久し振りに見るフラフープ(衣装ではしょっちゅう使ってる)が新鮮。そして、明神さんが、とっても小さな静かな身体の動きで見事にフープを回していることに感動。先生がたの中にも何人かとっても上手な人がいる。「世代よね」と語る人もちらほら。
 どっちが長く回していられるか、そして相手のフープを落とした方が勝ちという闘いを最後に。2チーム対抗で盛り上がった。得意じゃない人からだんだん強い人という順番にした結果、最後は、教頭先生(ガベさん)と校長先生(あいあい)のガチンコ! ガベさんの勝利で楽しくゲームはおしまい。
 終了後、みんなで輪になって座ってフィードバック。ただ、やっておしまいじゃなくて、こうした時間がちゃんとあるのは、とても大事なことだと思う。
 僕は、先生方がどんどんいい笑顔になっていくのがすばらしいと思った。最初は、緊張気味で何やらされるんだろうというかんじだったのが、最後には子どものように楽しんでた。子どものようにっていうのはちょっと微妙な言い方かもしれないけど、ほんとうにそう。僕も今日は寝不足でみょうにイライラしてしまって、いかつい顔して電車に乗ってる自分に気がついた。座ってる僕のとなりはずっと空いたままで、ああ、いやなオーラを出してるんだなあと思ってたけどしょうがない。それが、ワークショップが終わる頃には、なんだかすっきりと頭と肩が軽くなったような気がした。これは少しだけど、身体を動かしたせいなのか、演劇というものにふれたせいなのか、みんなの笑顔のせいなのか、わからないけど、とにかく、この数時間は僕を癒し、慰めてくれたことは間違いない。
 明神さんの気張らない、それでいて目の行き届いた進行もほっかりとうれしいものだった。ありがとうございました。

 終了後、みなさんとうち合わせ。来年度のことをいろいろ。僕は、フライヤーの入稿がわたわたしてあちこちに連絡をとりまくる。
 帰りに篠原さんと今日と先週までのワークショップについてのフィードバックを二人で。やっぱりそうだよねと思うこと、あ、そうだったんだと思うことなどなど、おしゃべりすることで頭の中が涼しくなっていくのを感じる。
 電車の中、今日は人からいっぱい力をもらった日だったなあと思う。
 UZUくんとフライヤーの入稿のためのやりとりを、夜中、無事校了。メール入稿も済ませる。HPに画像もアップする。一息ついて、台本にとりかかる。


2005年02月01日(火) 演技者。

 母親の誕生日
 妹夫婦のところでケーキを食べるだろうからと思い、ケーキではなく、好物の茶碗蒸しをデパ地下で買ってくる。
 家に着いたら母親はいない。妹のところだろうと思っていたら、パチンコに行っていたのだという。
 景品の大きなイチゴをとってきた。生鮮もあるんだと驚く。それにしても、でっかい。手でざっくり割ると、ほくほくと甘い。

 演技者。「ビューティフルサンデイ」の最終回。クライマックス。
 三人ともいい芝居をしてるのだけれど、時間の都合で細かいやりとりや時間の経過を省略しているせいで、妙に台詞が大げさに聞こえる。いい台詞を最終的に残したのだから、しょうがないのだろうけれど、正論ばっかりというか。舞台のときの何でもないやりとりの積み重ねの先に、ホンネが生まれるというふうになっていないのが残念。ともすれば、メロドラマのパロディのようにも見えてしまう瞬間があったような気がする。音楽のあてかたがちょっとべたすぎたかもしれない。
 きれいな台詞を自分の思いとして、気持と言葉が同時に動くようにしゃべっている三人に感動する。先週のワークショップで、それがどれだけ難しいことかを学んだ後だけになおさら。


2005年01月31日(月) 富士見丘小学校演劇授業

 3、4時間目の授業。今日は、新しい歌の練習。
 オープニングのファンファーレのような、子ども達の「卒業!」というフレーズの繰り返し。
 西野さんの曲が、ほんとうにかっこいい。どんどん盛り上がる。
 子ども達は先週つくった台本を手にしている。いつもより集中しているような気もする。やっぱり台本もらうってうれしいのは、誰も同じなんだな。
 中学受験の直前ということで、何人かお休みしている子がいる。大人しい気がしたのは、人数が少ないせいだったのかもしれない。
 あるところをどんどん練習して、授業はおしまい。よし、いける、いける!!
 給食をいただいて、図工の時間につくっているオブジェとして飾る鳥を見に図工室へ。
 子ども達は画用紙をつかってで、ユニークははばたく鳥を一人一羽つくっている。廊下には新しい作品がいっぱい。そちらも楽しく拝見する。ロボットを黒の濃淡と金一色で描いたもの。やっぱりというかんじでドラえもん系の勢力は目を見張るものがある。なんじゃこりゃ?なものも含めて、みんな愛らしい。
 劇中で読んでもらう、子ども達の演劇授業についての感想文をコピーしてもらう。ちゃんとしゃべれるようになったという感想が多いなか、とっても正直な、それぞれの講師へのコメントや、とまどう講師を心配するものまで、こちらものびのびと素晴らしい。


2005年01月30日(日) 悲しみと痛み

 一日家にいる日。パソコンに向かい、資料を読み、一歩も外に出ない。
 夜、近くで火事があった。アパートの一室が全焼して、留守番をしていた二人の子どもが亡くなった。買い物帰りの母親が取材に来ていた記者にインタビューされ、母親の職場の同僚の方の家だとわかったという。取材には応えられず、自転車で大急ぎで逃げてきたと母は言っていた。
 一度に二人の子どもを亡くす悲しみはいかばかりだろうと思う。
 十数年前、二人暮らしをしていた僕のところから友人にもらわれていった猫が亡くなったという話を、彼女のホームページで知った。家族同様に長く共に暮らした彼を失った悲しみの大きさに、僕はまだ連絡もとれずにいる。
 このところ続く戦争や災害の被害者の痛みを想像していたはずなのに、今日ひさしぶりに悲しみは痛いのだということに気がついたような気がする。
 アムネスティの台本を構成しながら、もう一度自分に言い聞かせることがたくさん。


2005年01月29日(土) ワークショップ最終日

 ソネットをみんなで言いながら、ボールをパスしていく、ソネットボール。
 今日も3人組でやってみる。初めの頃にやっていた4人組よりも格段に難しい。
 昨日、今日は、ギャラリーで暗唱しているみんなの声の調子が落ち着いている。
 プレーヤーと一緒に盛り上がるんじゃなくて、冷静に、抑えた調子で着実に進んでるかんじ。 大きな変化だなあと思う。
 2まわりして、終了。
 ロジャーがバナナを配る。今日は、これを使ってソネットを演じることに。こないだはみかん、そして今日はバナナ。
 みんないろんなアイデアを出してくる。それでも、みかんのときのように「遊んで」という指定がなかったので、落ち着いて、リアルに語りかけてる。最初の日にロジャーが言った、韻文をきっちり読むということと、内容をちゃんと伝えるということの、いっけん矛盾することが両立してる。そうか、こういうことなんだなあと思う。
 僕は、バナナを受話器にみたてて、電話をかけることにした。椅子を持ってきて、バナナを置いて、電話をかける。電話の向こうにいる相手に思いを伝える。いつもとは違うかんじで、ていねいにできた気がする。たしかに電話って、相手を想像しながら話すもんね。ほんとは、電話の途中で、受話器が逆さまになってることに気がついて、バナナを上下逆にするっていうのを考えたんだけど、おかしくやる必要はないなと思って却下。シンプルに思いだけを伝える。
 KUDOUちゃんの、鏡を見ながら鏡の中の自分にソネットを語りかけてるのが、とってもおもしろかった。鏡に見立てた椅子の背もたれ、座面にはずっとバナナがおいてある。どうするつもり?と思ってたら、最後に香水orスプレーのようにもって、自分に吹きかけてた。やられた。爆笑する。
 ヘンリー5世の序詞役の台詞。昨日やってない人ということだったので、僕はパス。今日は昨日のようなセールスマンじゃなくて、リアルな思いをきっちり伝えるようにとのこと。台詞を覚えてる人が何人もいて感動する。みんな、序詞役として自分たちの劇団を代表して、そこにいた。当たり前のように舞台と客席を支配してる。拍手。いい台詞だなあとあらためて思った。最後の「われらが芝居」という言葉は、何度聞いてもほろっとする。
 続いて独白。最後の発表会。今日はみんなのネームプレートを集めて、ロジャーが一枚ずつ取り出す。
 みんな感動的だった。この2週間ですごい進歩をとげた人。さまざまなアプローチできらきら輝いてる人、誰もがとってもチャーミングだった。
 僕の出番は、最後から2番目。昨日思った通り、自由にやってみる。テーマはジョークとアイロニー。
 中盤「誰だそいつは?」と言ったところで、演出コースの人が突然手を挙げた。「俺だ」というわけ。動じてしまうが、軽くいなして先に進む。やった、のりこえたじゃん、すごいかも自分!と思ったところで、次の台詞がわやになった。集中が切れた。だめじゃん。彼のせいじゃない、これは僕の責任。
 でも楽しく終われた。今日は朝からコンタクトがうまく入らなかったので、ずっと眼鏡をかけていた。途中で外して、最後にまたかけた。メリハリがついたかもしれない。ともかく、楽しく演じられた。
 後でみんなとしゃべってたら、演出部の人が手を挙げたのは「僕の仕込み」だとみんな思ってたらしい。KIMIKOさんに「自分で仕込んだけど、ウケたんで、ちょっと狼狽したのかなと思った」と言われる。そんなことしないよ!と強く否定する。いかにもやりそうなことってことなんだろうか? でも、自分で仕込んで狼狽するってかっこわるいよね。ていうか、仕込むんなら、もっと殴りかかるフリをするとか、もっとちゃんとやるはず。それもよかったなあと、ちょっと思ったりして。ああ、やっぱり、僕のやりそうなことなんだわ。
 ロジャーには、とてもおもしろかったと言われる。ただ、途中からもう少しクールになった方がいいとも。たしかに、後半、余計にワクワクしていたかもしれない。眼鏡を外したせいで、みんなの顔がぼんやりとしか見えなかったのも、ちょっと浮ついてしまった原因だったかもしれない。
 最後はジュリアス・シーザー。今日もいろんなシチュエーション。
 ロジャーに指名されて、ASAKAくんと部屋の外、ホワイエでやることになった。
 テントの外でみんなが聞いている、その状況の中での緊迫したやりとりを作り出す。
 大声を出すと警備員さんが来るからねと言われる。
 壁際のソファに二人で座る、遠く離れて。5メートル以上も。ウィスパーでしゃべっても、届いてるかどうかとっても心もとない。エスカレーターの音がずっと響いてるし。ちゃんと伝えなきゃと思い、身振りがやや大きくなった。
 キャシアスの「俺を討て!」というヤマ場の台詞のあとの「剣を納めてくれ!」というところだけ、それまでのウィスパー気味の声とは全然違う、一番響く声を出した。思い切ってホワイエ全体に響かせる。
 みんなびっくりしたのがわかった。それまで激昂してたASAKAくんのキャシアスもびっくりして、その後の流れにすぐにうつることができた。どうしたら、このキャシアスをなだめることができるだろうとずっと考えていた。やっちゃいけないよと言われてたことをやるのは、ややフェアーじゃないけど、いいややっちゃえと見切り発車。大声を出した後の台詞を小声で言うときに、「あ、これは本当だ」と思った。いつもだと「ここでちょっと調子を落とそう」と思うんだけど、自然に、自分が大声を出したことを反省して声が小さくなる。外にいる連中に気がつかれなかったかと心配にもなる。こういうことかと思った。
 ワクワクしながら、とっても楽しく終わることができた。
 僕の発表はこれでおしまい。
 その後、何組か、同じ場面を部屋の中で演じて、2週間のワークショップは終了した。
 最後にロジャーからのコメント。「何もしないのはいけない。何かしなさい。でも、何もかもやっちゃいけない」「役者としての自分を他人に規定されてはいけない。自分のことは自分が一番知っているんだから」。
 飛行機の時間まで、お茶を飲みながら、ロジャーを囲んでみんなでおしゃべり。ロジャーと青井さんを見送って、解散した。
 ロジャーに言われたことで一番心に残ったのは、一人の人間として舞台にいるということの大切さだ。
 僕は、普段の芝居では、いつも自分でいることが大事だと思うし、みんなにもそうじゃなきゃいけないというんだけど、今回、シェイクスピアの台詞を演じながらも、自分でいることこそが大事なんだということを学んだ気がする。
 これまでは、古典の台詞をやろうと思うと、やっぱり「何かになろう」としてた。十数年前の養成所時代を振り返ると、ほんとうにそうだったなあと改めて思う。
 今回のワークショップは、僕に俳優として演技することのおもしろさを再確認させてくれた。やっぱりおもしろい。
 芝居は僕にとって、どんどん自分自身になることだと、フライングステージを始めるときに思ったものだけれど、ロジャーは「それでいいんだ」と背中を押してくれた気がしている。
 いい時期にほんとうに素敵な人に出会えて幸せだったと思う。感謝の気持ちでいっぱいだ。
 ロジャーは、ドラマ「ホワイトハウス」に英国大使の役で出てるそうだ。やや苦手なドラマだけど、これからはちゃんと見て、彼を見つけてみようと思う。
 そうそう、彼のファンサイトはこちらです。

 というわけで、ワークショップ日記?はこれでおしまいです。
 長々とおつきあいありがとうございました。
 ワークショップのメンバーでこれを読んでくれているみなさんへ。
 どうもありがとうございました。素敵な仲間を出会えて、とてもしあわせです。これからもどうぞよろしく。

 さあ、これからは、僕だけの仕事にとりかからなくては。
 アムネスティの台本を仕上げて、「二人でお茶」を書き上げる!
 「そっちはどうなってるの?」と心配をかけたみなさん、素敵なおみやげをいっぱいもらって帰っていきますので、どうぞご安心を。
 では……!!!


2005年01月28日(金) ワークショップ11日目

 まずは、昨日の続きの独白。
 僕は、昨日から考えているハムレットをやってみる。
 いつもより、声の調子を落として、はらないで最後まで。
 途中の「無慈悲、不実、淫乱、人の心を持たぬ悪党、おお、復讐」というところで、息を変えようとして、やや失敗する。浅い息の積み重ねがうまくいかなかった。ロジャーのいう、「凶器にもなる自動車を軽々と運転する」状態にはいまひとつ。
 明日のテーマは、「アイロニーとジョーク」にしようと思う。声は、意識しないで一番楽なかんじで、ということは僕的にはややはった状態で、のびのびとやってみよう。
 続いて、ジュリアス・シーザー。今日もロジャーは、ただはやらせない。
 僕は、ITSUさんのキャシアスと一緒に、客席からスタート。部屋一杯に、ギャラリーのみんながちらばってるけど、彼らはいないこととして演じる。
 舞台にいるITSUさんとの距離をどうつめていくか、あれこれ考えながらやれて、とてもおもしろかった。状況をイメージするよりも、実際の状況のなかでどうするのかということの方が、あたりまえだけど身体は自由に動いてくれる。とっても楽しかった。
 ヘンリー5世の序詞役の台詞にとりかかる。とっても古風な、芝居芝居した台詞というか、口上。言葉のリズムがとってもおもしろい。
 ロジャーは「物売りのように、セールスマンのように、自分たちの芝居を売り込んで」という。何人目かに、やってみる。気分は、早口言葉の「外郎売り」。一音ずつをはっきりしゃべって、文章の持つリズムに歌わせる。語尾はややクサいくらいにうたい上げる。まだ覚えきってないので、プリントを持ちながら。終わって、ロジャーに「それなら売れるね」と言われた。
 続いて、男子チーム、女子チーム、演出チームにわかれて、それぞれの代表を一人選んで、みんなで演出する。
 僕らの代表は、KATSUさん。踊れる人なので、オープニングから踊ってもらう。途中でもピルエットを入れてもらって。「荒涼館」の構成をした時よりも、ずっとスムーズにみんなで作り上げることができた気がする。集団作業に慣れてきたのかもしれない。
 発表も楽しく盛り上がる。女子代表のRUMIさんが、やたらとセクシーな序詞役でおかしかった。客席に座ったりするし。
 明日は、いよいよ最終日。独白をやることになりそうだ。ジュリアス・シーザーができるとうれしいのだけれど、時間があるかな?
 2週間の総まとめ、きっちりやって悔いのないように終わりたい。でも、見せる、やってやるみたいな意識は持たないこと。謙虚な気持ちで。まずは楽しむこと。


2005年01月27日(木) ワークショップ10日目

 今日はロジャーの都合で30分早い開始。演出チームは朝練をしたらしい。
 挨拶をしてからさっそくチームに別れて、うち合わせ。
 昨日、あれこれ話した結果を持ち帰ったみんなとあらためて相談。
 新しいアイデアがどんどん出てきて、じゃあ、それをやってみようということになった。
 昨日よりもずっとスムーズにやりとりが成り立つ。
 みんなでつくるということに慣れたのかもしれない。
 僕はチームリーダーをおおせつかったのだけれど、みんなのとりまとめやくに終始。
 何をやろうという強烈な意志は誰もが持たないまま、ゆるゆるとみんなの意見の中間点のようなところに落ち着いた。
 泥と霧のロンドンで口論になる人たちを演じているうちに、なんだかとっても楽しくなる。
 この楽しさがあればなんとかなるよねと思いながら、本番の時間。
 演出家チームは、新聞紙と椅子を使った、ダイナミックなムーブメントと芝居でみせる。
 Aチームは、車座に座って、ロンドンの妖精たちの会議という設定。おもしろい! YOSHIくんの仕切りかたが見事だ。
 僕たちBチームは、一番シンプルだということに気がつき、となり座ったMIKIKOさんと顔を見合わせる。「楽しくやろう!」と言い合ってから舞台に。ITSUさんがしきって、輪になって全員の手を重ねて気合いをいれる。こんなことやるの何年ぶりだろう。
 みんなで作る場面は、妙に楽しくて、やっぱりわくわくする。RUMIさんとMAKIKOさんが泥と霧の精になり、みんなの足にまとわりつき、ティッシュペーパーの霧をなげつけ、耳の穴に入れたり、身体にくっつけていく。大法官役のITSUさんには、雪のようにティッシュが積み重なっていく。みんなが去ったあと、それまでずっと朗読していたガス燈役のKANAKOさんが取り残された大法官に寄り添ったところでおしまい。
 終わってからロジャーの感想を聞く。僕たちのチームが一番よくできたかもしれないと言われ、また顔を見合わせる。「ディケンズを映画化するときのアプローチはこういうものだと思う」と言われた。
 後半は、独白を。次々やろうということで、はじめは名簿順、途中から青井さんがつくったあみだくじの結果の順番ということに。
 僕は、出番がないまま終了。動かないハムレットのプランをずっと考えていたのだけれど、動かないことにとらわれるのもよくないと気がつく。声の調子を休憩時間に確認して、これでいけそうだというところが見えた。劇場いっぱいに響かせてた声だけど、こんどは客席の一人一人に手渡すように演じたい。よし、明日、やってみよう。


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