Howdy from Australia
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2005年06月11日(土) something I can only dream of

今日は先輩科学者Sの家で引っ越し祝いに招待されていたので、職場から直行した。車だと15分程度の距離なのだが、バスで行くとなると乗換えが二回あって1時間はかかってしまう。研究生Vが車で送ってくれて本当に助かった。

前の晩に作っておいた鶏のから揚げとシャンパンのボトルを持参し、同僚の皆で鉢植えの植物をお祝いに贈る。

引っ越して四週間という新居は、敷地の広い一軒家で、木目の床が暖かい印象を与えていた。家具も同色の木目のもので揃えてあって、壁には写真や絵が飾ってある。ゆったりとしたリビングには座り心地のよいソファのセットと8人掛けのダイニングテーブルが置いてあり、何もかもセンスがよくて、くつろげる空間になっている。15人近く集まって、部屋が狭く感じられないというのもすごい。細長い食器棚には様々な大きさのワイングラスが何段にも並べてあって、目を惹かれた。

テーブルに所狭しと並んだ料理をつまみながら、色々な話に花が咲く。女性先輩科学者Sはスコットランド出身で、旦那さんはベトナム出身。結婚前は「私の将来の夫となるべき人はスコットランド出身でなければ絶対だめ」と豪語していたらしいが、なかなかお似合いのご夫婦。

結婚式のアルバムも見せてもらったら、ため息の出るような写真ばかり。一日目はベトナムの民族衣装を着ていて、新婦のドレスも真紅。帽子のような髪飾りが独特だった。二日目は新婦は白のウェディングドレス、新郎はスコットランドの民族服だった。これもまた素敵。二人の輝くような笑顔の後ろに見えるのがハーバーブリッジだったりして、シドニーでの挙式はやっぱり絵になるなぁと実感。

長居をしてしまい、結局家に帰ったのは22時過ぎていたが、研究所では見たことのなかった先輩科学者Sの一面を垣間見ることが出来てよかった。

来週の月曜日は祝日なので貴重な三連休!なのに、来週の金曜日に発表があるため、準備をしなくては…。今の研究所は医者も院生も研究者も皆発表が上手で、台本を手に持って発表している人はかなり稀。頭の回転が早いというか、早口な人が多いのも特徴的。私には真似も出来ないけれど、ここは一つ見せ場だと思って、頑張らねば!


2005年06月09日(木) Amenorrhoea

研究生Vにまた彼女の研究の被験者になってほしいと頼まれた。被験者集めの苦労は知っているので、頼まれると断れない。前回産婦人科医Sが採決をしてくれたときは、両腕に注射針を刺さるはめになったのだが、「今回はSには絶対血液採取は頼まないから!」と念を押されたのには笑ってしまった。

彼女の研究には生理から一週間後の卵胞期にあたる女性の血液が必要なので、「生理が来たらとりあえず連絡するね」と言っておいた。しかし、来るべきものがいつまで経っても来ない。今まで定期的に来ていたので余計に心配になる。予定していた日を何日か過ぎても来ないので、Vにも伝えたら、

「彼は日本にいるんじゃなかったの〜?」

と、からかわれてしまった。

先輩の女性科学者Sにも話したら、「最近運動を始めたんだったら、それが原因かもしれないし。新しい仕事がストレスになっているのかもしれない。心配ないわよ。」と、笑い飛ばされてしまった。

しかし、運動が原因かもしれないと言っても運動性無月経になるほど過酷な運動をしているわけでもないし、大体ストレス発散のために始めた運動で生理が止まってしまうなんて、何て皮肉!

こうなると、とことん調べたくなってしまうのが一種の職業病。PCOSの疑いがあるのではないか、専門家に相談して検査してもらった方がいいのではないかと、不必要なまでに不安に駆り立てられる始末。

無月経が女性の体に及ぼす影響は軽視できないけれど、一週間程度遅れたぐらいで病院に行っても誰も真剣に取り合ってくれないだろうから、とりあえず基礎体温を毎朝計ることにした。

そして、計測から一週間が経過した日、待ち焦がれていたものがやってきたのだった。いつもは憂鬱の種なのに、勝手なものでこの日ばかりは喜びの源だった。

それから何週間か経った今も、基礎体温を測るのは毎朝の習慣となっている。ただ、私の基礎体温計は電子のものではなく古風な水銀のもの。電池が要らないところが素晴らしいが、寝ぼけて温度を読まずにぶんぶん振ってしまい、気が付いたら目盛が35度以下になっていたこともある。

いい年しているのだから、自分の体の信号を読み取る努力をしないとなと思う今日この頃。


2005年06月07日(火) far better

オーストラリアでは6月が会計年度末なので、至る所で在庫処分&冬季セールが行われている。大手百貨店などでも衣類から台所用品、電化製品に至るまで大体3割引きから半額になっている。私が欲しかったウェブカムは安売りになっていなかったのだが、日本にいるMと買う約束をしていたので、迷わず購入。

そして、本日初めてMSNでビデオチャットを試みた。最初接続が悪く、会話も画像もぶつ切れ状態で、こんな程度なのかとがっかりしていたのだが、少しするとコンピュータの画面右端にカメラを覗き込むMの姿があらわれた。

「ちゃんと俺の言っていること聞こえる?」と言いながら、マグカップを口に運んでいる。「聞こえるよ!」と返事をしながら、小さな画面に映るMの姿に釘付けになった。やっぱり顔が見えるのと見えないのとでは全然違う。日焼けしてタンクトップを着ているMと、ヒーターをつけて重ね着をしている私。

「なんだかすごく嬉しそうじゃん」

と、画面の向こうでMが笑っている。嬉しいよ、すごく。


yumiko |mail

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